このコンテンツは、秋田県秋田市の独立系FP事務所、佐藤元宣FP事務所が作成・公開しているものです。
令和7年度の年末調整をする時期が近いこともあり、1年を通じて、何か大きなライフイベントがあった場合、所得税や住民税を節税できることもあるよなあと思いました。
ただし、ライフイベントがあったすべての人が節税になるものではありません。
どのようなライフイベントが起こったのか?家族構成や収入(所得)金額は、それぞれいくらなのか?支出した金額や受け取った金額はいくらなのか?などなど。
上記内容をはじめ、さまざまなものを確認しなければ、節税対策ができる・できないの判定ができません。
加えて、どのくらいの税金額が節税になるのか?も算出できません。
今回は、所得税や住民税の節税対策のヒントという意味合いで、こんなことは1年間を通じてなかったかどうか?を確認してもらいたいと思います。
なお、前述した「1年間」は、その年の1月1日から12月31日までの1年間です。

仮に、あてはまった場合、年末調整や所得税の確定申告で節税ができる、もしくは高い可能性があるのではないか?と感じています。
目次
想定できる簡単なライフイベントで節税ができそうなケース
独立系FPとして、約14年の実務経験を積ませてもらっております。
このFP相談経験の中で、想定できる簡単なライフイベントを例に、令和7年中に節税できそうなケースを紹介します。
ライフイベントが「結婚」の場合:配偶者控除、または、配偶者特別控除
注意点として、結婚は、法律婚が対象で、事実婚は対象外です。
・令和7年6月に結婚し、妻が勤務していた職場を3月で寿退社し、その後、専業主婦として家事を努めている
・健康保険や厚生年金に加入していないパート・アルバイトをしている人と令和7年中に結婚した
上記、いずれの場合も、令和7年中における夫婦の収入と所得金額を確認します。
その結果「配偶者控除」または「配偶者特別控除」によって節税できる可能性が高いです。
ライフイベントが「出産」の場合:配偶者控除、または、配偶者特別控除、医療費控除
出産によって「配偶者控除」または「配偶者特別控除」を受けるには、法律婚が対象で、事実婚は対象外です。
・夫婦共働きで、出産のため産休を取得し、6月に子どもを出産した など
・妊娠・出産にかかる医療費で実際に支払ったものとほかの医療費を合わせて年間10万円を超える医療費を負担したなど → 医療費控除
上記、いずれの場合も、令和7年中における夫婦の収入と所得金額を確認します。
なお、医療費控除を受けるためには、所得税の確定申告をする必要があります。
年末調整では医療費控除が受けられませんので注意が必要です。
ライフイベントが「育児」の場合:配偶者控除、または、配偶者特別控除
育児によって「配偶者控除」または「配偶者特別控除」を受けるには、法律婚が対象で、事実婚は対象外です。
・産休が明けて育休が始まった
・育休が終了し、9月から復職した など
上記、いずれの場合も、令和7年中における夫婦の収入と所得金額を確認します。
出産手当金や育児休業給付金は、所得税法上、非課税所得の取り扱いです。
つまり、これらのお金をいくらもらったとしても、税金計算する上での所得(対象)になりません。
そのため、ご主人が配偶者控除または配偶者特別控除を受けやすくなります。
ライフイベントが「子どもの進学」の場合:扶養控除・社会保険料控除
進学した子どもは、無収入(所得0円)で、それ以外の特殊事情は加味しません。
・12月31日時点で、高校へ進学し子どもの年齢が16歳以上(一般の控除対象扶養親族といいます):扶養控除
・12月31日時点で、大学等へ進学し子どもの年齢が19歳以上23歳未満(特定扶養親族といいます):扶養控除
・進学した子どもの年齢が20歳を超え、国民年金保険料を子どもの代わりに納めた:社会保険料控除
特定扶養親族の場合、控除額が多くなるため、納めなければならない所得税や住民税が大幅に軽減されます。
これに加え、子どもの年齢が20歳を超え、無収入(所得0円)の子どもの代わりに納めた国民年金保険料は、社会保険料控除の対象です。
ライフイベントが「入院・手術」の場合:医療費控除
その年の1月1日から12月31日までの1年間で、家族全員の支払った医療費が10万円を超えた場合など、一定要件に合致した場合。
その年の1月1日から12月31日までの間に自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超えるときは、その医療費の額を基に計算される金額(下記「医療費控除の対象となる金額」参照))の所得控除を受けることができます。これを医療費控除といいます。
出典:国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)概要より引用
なお、入院や手術によって生命保険金を受け取った場合は、実際の医療費から受け取った生命保険金を差し引かなければなりません。
①.入院や手術で実際に支払った医療費:30万円
②.保険会社から受け取った保険金:100万円
③.医療費控除の対象となる医療費:0円(①-②=▲70万円)
計算結果がマイナスの場合、負担した医療費はなかったものとされ、医療費控除の対象となる医療費にはなりません。
上記例のように、受け取った保険金の方が多く、保険差益が生じていることがわかります。
ただし、このような保険差益に対して所得税や住民税が課されることはないので安心してください。

独立系FP佐藤元宣のひとりごと
今回のコンテンツで、僕のひとりごとをボイスメッセージに残します。
補足として、ボイスメッセージに「還付申告」という言葉が出ました。
還付申告を知っておくことはとても大切です。
長く・古いコンテンツと思われますが、現在でも活用できる知識とポイントが多いはずです。
ぜひ、合わせてお読みください。
ありがとうございました。
佐藤元宣FP事務所 代表 佐藤元宣




