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住宅ローンで無理のない返済をするために必要な考え方と住宅ローンの組み方を紹介します
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本ページは、2016年11月9日に公開したものを、2019年10月10日に大幅に加筆したものになりますが、本ページでは、これから住宅ローンを組んで住宅購入をしたいと考えている方を対象に、住宅ローンで無理のない返済をするために必要な考え方と無理のない住宅ローンの組み方を紹介します。

はじめに、住宅購入は、人生で最も高い買い物といわれますが、夢のマイホームを購入するために、銀行などの金融機関を通じて住宅ローンの申し込みをされる方が多いと思われます。

この時、新築や中古のほか、一戸建て、マンションなど、購入する住宅の様々な条件によって金額が大きく異なることになるものの、仮に、1,000万円単位の住宅ローンを何十年もかけて返済し続けていくことを踏まえますと、無理のない住宅ローンの返済と無理のない住宅ローンの組み方をあらかじめ知っておくことはとても大切です。

そこで本ページでは、これから住宅購入を検討している方を対象に、住宅ローンで無理のない返済をするために必要な考え方と住宅ローンの組み方を紹介していきます。

住宅ローンで無理のない返済をするためには、資金計画を立てることが重要

住宅ローンで無理のない返済を長い期間に渡って行っていくためには、資金計画を立てることが重要です。

ここで言う資金計画とは、「住宅購入にかかるお金」と「住宅購入後にかかるお金」を知ることを意味し、まずは、これらの大まかな部分を押さえて、ざっくりとした予算を立てておくことが大切なポイントになると筆者は考えています。

たとえば、住宅購入をする際、新築住宅なのか中古住宅なのかによって、住宅購入にかかる諸費用は異なりますし、注文住宅なのか、建売住宅なのか、マンションなのかによってもお金のかかり方は変化することになります。

また、筆者自身がそうだったのですが、当初は、新築一戸建ての注文住宅を購入する予定だったのですが、立地条件の優先度合いが非常に高かったこともあり、たまたま、希望の場所に中古住宅が売りに出されており、結果として、中古住宅の購入とリフォームを行いました。

場合によっては、筆者のように大幅な変更がある方もおられるかもしれませんが、いずれにしましても、「住宅購入にかかるお金」と「住宅購入後にかかるお金」を知り、ざっくりとした予算を立てておくことができれば、方向性の転換や住宅ローンの無理のない返済をしていくための資金計画が立てやすくなると考えられます。

住宅購入にかかるお金には、どのようなものがあるのか

住宅購入にかかるお金は、大きく、土地にかかるお金、建物にかかるお金、住宅ローンを借り入れする際にかかるお金、その他のお金といった4つに大きく分けられる特徴があるのですが、実際に購入する住宅が新築住宅なのか、中古住宅なのか、注文住宅なのか、建売住宅なのか、マンションなのかによって、かかるお金とかからないお金があります。

以下、それぞれの項目別に内容と大まかな目安金額を紹介します。

土地にかかるお金

かかるお金の内容や金額の目安 新築注文住宅 中古住宅・中古マンション 建売住宅・分譲マンション
仲介手数料(土地代金の10%程度)
固定資産税・都市計画税の分担金(清算金)

「〇」は、必ずかかるお金、「▲」は、購入する不動産の契約条件によってかかるお金を表しています。

土地にかかるお金の内、仲介手数料は、購入する土地の売主が、不動産業者に対して仲介を依頼している場合にかかる手数料のことを言い、この仲介手数料は、土地を購入する方が、不動産業者に対して支払うお金になります。

ただし、土地を所有している業者が、建物の建築を依頼する不動産業者である場合、その不動産業者が売主となるため、仲介手数料がかかることはありません。

なお、こちらは、新築注文住宅の注意点となりますが、仮に、希望の土地が見つかった時、その希望の土地を購入して建物を建てるためには、その土地を所有している不動産業者に建物の建築工事も依頼しなければならない「建築条件付き」となっている土地も多く存在します。

つまり、本来ならば希望の土地に建物を建築したいものの、その土地を所有している不動産会社の建物の雰囲気が好みではない場合や建築工事価格が予算から外れるなどで、思い描いたように話が進まないことがありますので、この点は、特に注意が必要なポイントと言えるでしょう。

また、固定資産税・都市計画税の分担金(清算金)とは、不動産の売買契約を締結し、物件の引き渡しを受ける日に所有権が、不動産業者などから買主(私たち)に移転することになるのですが、この日を基準に1年間の固定資産税や都市計画税を日割で計算して分担(清算)するのが一般的であり、これにかかるお金となります。

実際のところ、固定資産税・都市計画税の分担金(清算金)は、住宅購入の態様に関わらず、お金の負担が必要になるのが一般的ですが、場合によっては、かからないことも考えられるため、新築注文住宅や建売住宅・分譲マンションは「▲」としております。

建物にかかるお金

かかるお金の内容や金額の目安 新築注文住宅 中古住宅・中古マンション 建売住宅・分譲マンション
建物の建築工事にかかる消費税
地盤改良費用(100万円単位でかかる場合もある)
建物の設計料(建築工事費用の5%から15%程度)
水道・電気・ガスにかかる引き込み費用(60万円程度)
外構工事費用(場合によっては追加工事費用)
検査費用

「〇」は、必ずかかるお金、「▲」は、購入する不動産の契約条件によってかかるお金を表しています。

建物の建築工事にかかる消費税は、建物の本体や建物の工事費用に対してかかり、中古住宅や中古マンションを購入し、リフォームも合わせて行う場合なども消費税が課される対象となります。

地盤改良費用は、希望の土地が軟弱な土地で建物を建築するのに適しているのか確認したり改良するためにかかる費用にあたり、新築注文住宅を購入する場合は、基本的にかかる費用になります。

ただし、地盤に問題がない場合など、特殊な場合に地盤改良費用はかからないことも考えられますが、新築注文住宅を購入する場合は、負担を強いられるお金と理解しておくのが無難でしょう。

建物の設計料は、不動産業によってそれぞれ金額が異なることになるため、見積書で比較検討するのが望ましいでしょう。

水道・電気・ガスにかかる引き込み費用は、新築注文住宅の場合は、当然に発生する費用になりますが、たとえば、中古住宅などを購入し、プロパンガスを都市ガスに変更するなど、それらに付随する工事費用が別途必要に応じてかかる場合もあります。

外構工事や追加工事は、駐車場などの舗装や外壁など、様々ですが、こちらも不動産業者によって金額が異なりますので、見積書で比較検討が欠かせない重要な項目です。

検査費用は、住宅性能表示制度などで、検査・評価制度を利用する場合にかかる費用にあたります。

住宅ローンを借り入れする際にかかるお金

かかるお金の内容や金額の目安 新築注文住宅 中古住宅・中古マンション 建売住宅・分譲マンション
事務手数料・保証料
つなぎ融資手数料・つなぎ融資にかかる支払利息
火災保険料・地震保険料・家財保険料
登記費用

「〇」は、必ずかかるお金、「▲」は、購入する不動産の契約条件によってかかるお金を表しています。

住宅ローンは、選んだ金融機関や住宅ローンの種類によって事務手数料や保証料の金額は大きく変わることになります。

たとえば、長期固定金利のフラット35で住宅ローンを借り入れする場合、事務手数料はかかるものの、保証料はかかりません。

また、つなぎ融資手数料やつなぎ融資にかかる支払利息は、新築注文住宅を購入する場合や中古住宅を購入してリフォームも同時に行う場合などはかかることが十分予測される一方、建売住宅・分譲マンションではかからないと考えられます。

なお、火災保険は、住宅ローンの融資を受ける上で加入することが当然に必要になりますが、地震保険や家財にかかる保険は任意加入となっているため、必ずかかるお金とは言い切れません。

登記費用は、住宅ローンの担保設定にあたる抵当権設定登記にかかる司法書士への報酬や登録免許税などがあたりますが、住宅購入時は、所有権保存登記、所有権移転登記、住所変更登記といった別途、ほかの登記費用もかかることになります。

ただし、中古住宅・中古マンションをはじめ、建売住宅・分譲マンションでは、所有権保存登記にかかる費用は発生しません。

その他のお金

かかるお金の内容や金額の目安 新築注文住宅 中古住宅・中古マンション 建売住宅・分譲マンション
引っ越し費用
仮住まいにかかる費用
家具や家電の買い替えや購入費用

「〇」は、必ずかかるお金、「▲」は、購入する不動産の契約条件によってかかるお金を表しています。

住宅購入にかかるその他のお金は、ケース・バイ・ケースでかかるものとかからないものがあります。

たとえば、筆者が住宅購入をした時は、引っ越しにかかる費用は、かかりませんでした(というよりかけませんでした)

具体的には、自動車や軽トラックで時間をかけてコツコトと運搬し、家族にも手伝ってもらったこともあるため、だいぶ引っ越し費用を浮かすことができました。

また、家具や家電もこれまで使用しているものを引き続き使用することにしたため、無駄にお金を使うこともありませんでした。

しかしながら、せっかくの夢のマイホームで、新たな家具や家電で新しい生活をスタートしたいといった考えを持たれる方も当然におられるわけでありますから、この辺は、個々によってお金のかかり方が大きく変わるポイントになると言えそうです。

住宅購入後にかかるお金には、どのようなものがあるのか

前項では、住宅購入にかかるお金は、様々な種類があることをお伝えしましたが、住宅ローンで無理のない返済をするためには、住宅購入後にかかるお金についても知った上で住宅ローンの組み方を考えておく必要があります。

なお、住宅購入後にかかるお金としてあげられる主なものは、以下の通りです。

不動産取得税(必ずかかるとは限らない)

固定資産税・都市計画税(都市計画税は、お住いの市区町村によってかかる場合とかからない場合がある)

管理費・共益費・修繕積立金(マンションの場合)

火災保険料(最大で10年間)

修繕・リフォーム費用(戸建ての場合)

上記のお金の内、固定資産税・都市計画税は、購入した住宅の種類を問わず、毎年かかるお金にあたります。

また、火災保険料は、本記事を改編公開している令和元年10月現在において、最大加入期間が10年間となっているため、火災保険の満期を迎える都度、更新契約を行う必要があることから、このお金も計画的に積立しながら準備しておくことが望ましいでしょう。

なお、この望ましいとされる理由は、火災保険料を支払う際、毎月、火災保険料の掛金を支払うよりも、10年間など長期の火災保険料を一括で支払った方が負担する保険料が安くて済むためです。

合わせて、年月が経過するにつれ、購入した住宅は当然のことながら劣化していくわけでありますから、修繕やリフォームにかかるお金も計画的に積立しながら準備しておくことが望ましいと言えます。

なお、不動産取得税は、実際に購入した土地や建物の固定資産税評価額によってかかる場合とかからない場合があるのですが、こちらにつきましては、当事務所が公開している以下、不動産取得税にかかる記事を読み進めていただき、その詳細について確認いただければと思います。

土地や建物を取得した時にかかる不動産取得税とは?住宅購入予定のある方が押さえておきたいポイントを紹介

無理のない住宅ローンの組み方とは

筆者が考える無理のない住宅ローンの組み方とは、「住宅購入にかかるお金」と「住宅購入後にかかるお金」を知り、住宅ローンの返済がいくらならば余裕を持った返済ができるのかを明確にしておくことだと考えます。

この時、住宅ローンの返済に負われる人生を送るような住宅ローンの組み方だけは絶対に避けなければなりませんので、貯蓄は当然のことながら、欲しいものがあった時や食べたいものがいつでも食べられるような余裕資金を持てるお金を寄せた上で、住宅ローンの返済金額を考慮しておくことが望ましいでしょう。

もちろん、毎月の住宅ローンの返済だけでなく、すでに解説をした住宅購入後にかかる「固定資産税や都市計画税」「数年後の火災保険料」「修繕費用」などについても見積もって対策を取っておく必要があることは言うまでもありません。

また、子どもがいる場合は、子どもの教育資金や自分たちの老後資金についても把握しておく必要があるでしょう。

いずれにしましても、1つはっきりと言えることは、住宅ローンの返済が苦しい人や住宅ローンで失敗する人というのは、住宅ローンを組む前の資金計画が「ずさん」であり、かつ、住宅ローンの返済中に予期せぬトラブルなどが起こった場合の「対応策」が立てられていなかった人です。

とても厳しい言い方になりますが、これは「自業自得」であり、悪いのは、不動産業者でも住宅ローンを融資した金融機関でもなく「自分自身」なのです。

少なくとも、自分の人生と家族の人生が豊かになるか否かは、無理のない住宅ローンを組めているかどうかによっても大きく左右するものと言えるでしょう。

無理のない住宅ローンの返済や組み方を実現するためのアドバイス

本ページの最後に、無理のない住宅ローンの返済や組み方を実現するためのアドバイスをいくつか紹介させていただきます。

あくまでも筆者個人の主観となるものですので、それを採用するもしないも「自分自身の考え方1つ」となりますので、その辺も考慮した上で読み進めていただければと思います。

住宅ローンの借入可能額をシミュレーションしたり、私はいくら借りられるのか?と疑問を持つことは苦しい住宅ローンの始まり

これまで筆者が、住宅購入や住宅ローンの相談に応じておりますと、「私は、いくら借りられますか?」「私は、いくらまでなら借りてもいいですか?」といった質問をよく受けます。

しかしながら、これは、そもそも住宅ローンを考える上で誤った考え方であることはすでにユーザーの皆さまもお気づきのことだと思いますし、このような住宅ローンの組み方は、苦しい住宅ローンの返済に負われる始まりになると考えられます。

特に、金融機関が無料のシミュレーターで公開している借入可能額のシミュレーションは、非常にやっかいなものです。

住宅ローンのシミュレーターを利用したことがある人は、すでにご存じだと思いますが、「年収」や「借入条件」を入力すると、ご親切に住宅ローンの借入可能額がはじき出される仕組みとなっているものの、この住宅ローンの借入可能額は「融資する側の金額」であり「借りる側のベストな金額ではない」のです。

つまり、住宅ローンの借入可能額のシミュレーションではじき出された金額は、あくまでも目安として利用するのは大いに結構だと思う一方、ユーザーの皆さんの家計にとってベストな返済金額ではないことにまずもってご理解いただく必要があります。

借入可能額で算出された金額を基に、毎月の住宅ローンの返済金額を見ますと、とてつもない金額がはじきだされ、いかに、現実的ではないことをご理解できるものと思われます。

理想の住宅購入をするために、不動産業者選びは、時間をかけてじっくり行おう

住宅購入は、決して妥協をするものではないと筆者は考えておりますし、理想の住宅購入を多くのユーザーの皆さまに実現していただきたいと考えています。

そのため、長い時間をかけて様々な不動産業者を見て回り、理想の住宅を見つけることを強くおすすめします。

不動産業者によって、住宅の雰囲気やコンセプト、価格帯が全く異なりますので、とにかく多くの時間をかけて不動産業者が行っている完成内覧会やイベントなどに足を運び、ご自身の五感で理想の住宅のイメージを持つことが重要です。

予算オーバーや予算不足ならば、住宅ローンの資金計画を練り直す

理想の住宅をイメージできますと、依頼をする不動産業者は、自ずと決まることになると思われますが、この時、仮に、予算オーバーや予算不足である場合、住宅ローンの資金計画を必ず練り直すことが重要です。

言うまでもなく、無理に話を進めてしまいますと、苦しい住宅ローンの返済に長い期間に渡って負われることにつながり、後悔は先に立つことはありません。

住宅購入は、絶対に失敗するべきものではありませんし、できることなら自分たちの希望に沿った住宅購入をしたいと考えるのは当然のことです。

しかしながら、その気持ちを抑えられないあまり、無理に契約をしてしまうことは、自分たちだけではなく子どもたちの将来においても悪影響を及ぼすことになる要因を含んでいることを決して忘れてはなりません。

解決策というのは必ず見つけられますし、どうしてもわからない場合は、当事務所のような独立系ファイナンシャルプランナー(FP)や住宅ローンアドバイザーなどといった専門家の協力やアドバイスを下に、理想の住宅購入を実現する考え方を持つのもよいでしょう。

おわりに

住宅ローンで無理のない返済をするために必要な考え方と住宅ローンの組み方について紹介しました。

住宅ローンの無理のない返済や無理のない組み方は、これから訪れることになる様々なライフイベントや将来に大きく左右することは言うまでもありません。

終の棲家を自分の人生において持つということは、大きな夢ですとか希望ですとか、かっこいい言い方をすることもできるものの、苦しい住宅ローンの返済は、大切な子供の教育や将来にも影響を与えてしまうことがあることを本当に肝に銘じた上で、自分たちの欲求が大きく勝ってしまわないように気を付けることが必要だと筆者は感じています。

なお、本ページの内容と重複するところもありますが、住宅購入や住宅ローンにかかる諸費用について、以下、当事務所で情報公開をしている記事もありますので、合わせて読み進めてみていただくのも良いのではと思います。

住宅購入や住宅ローンにかかる諸費用にはどのようなものがある?申し込みや売買契約前に注意したいポイント


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