このページでは、FXブログとして、ポジショントレードでほったらかしの資産運用をするとお金はどうなるのか?独立系FPが実際に検証したものを綴っています。
はじめに、令和5年(2023年)11月10日(金)の18時02分に、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)という通貨ペアに少額の投資を行いました。
具体的には、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)に対して売り注文を実行し、投資量は5,000通貨です。
ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)を売る取引は、少額の投資であっても多くのスワップポイントを得られる大きなメリットがあります。
その一方で、トルコリラは、時に大暴騰や大暴落を引き起こすリスクが大きいといったデメリットがあります。
そのため、仮に大きな大暴騰や大暴落が起こったとき、逆指値に達して望んでいない損切りにならないような資産運用をしなければなりません。
前置きが長くなってしまいましたが、以下、ポジショントレードの特徴をはじめ、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へ投資をした理由や過程などを紹介していきます。
目次
- 1 【要点を簡単に】FXにおけるポジショントレードの特徴
- 2 ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へ投資をした理由
- 3 【第一週目】FXポジショントレードでほったらかしの資産運用結果
- 4 【第二週目】新規追加投資を行い大きく含み損を抱える運用結果に
- 5 【第三週目】付与されるスワップポイントが減少するまさかの事態発生!運用方針の変更を検討
- 6 【第四週目】含み損は減少したものの、本来増加する積立スワップポイントが1週間で大きく減少する
- 7 【第五週目】含み損はさらに減少し積立スワップポイントも微小ながら増加
- 8 【第六週目】FOMCによるアメリカ政策金利発表によって、為替レートが予測をはるかに上回る
- 9 【運用開始時の考え】1ヶ月7,950円~15,900円のスワップポイント(不労所得)をどう考えるか・・だった
- 10 FXでポジショントレードを成功させるために必要なコツを考える
【要点を簡単に】FXにおけるポジショントレードの特徴
FXにおけるポジショントレードについて、IG証券のWEBサイトでは、以下のように解説しています。
ポジショントレードとはある一定の期間、金融資産のポジションを保有し、収益を上げることを目的とした取引のことをいいます。ポイントは、デイトレードのように短期的な値動きを追うのではなく、数週間、数か月または数年単位の期間でポジションを保有する点にあります。
出典:IG証券 ポジショントレードとは?使い方と取引戦略 ポジショントレードとはより引用
上記解説より、FXにおけるポジショントレードは、投資を開始してから数週間、数ヶ月、数年のように長い時間をかけて収益を得る方法であることがわかります。
トルコリラに限ったことではありませんが、為替相場の大暴落や大暴騰が起こったとき、ポジショントレードは、大きな利益を一時的に得られたり、大きな損失を一時的に抱えてしまう特徴があります。
そのため、ポジショントレードのように、長期の資産運用をするにあたって、メリットを活かしながら、デメリットの影響を小さくするためには少額の投資から始めるのが望ましいわけです。
ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へ投資をした理由
私が今回、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へ投資をした理由は、以下の通りです。
1.週足チャートで見たときに、現在の為替レートが高いこと
2.前回のローソク足と比較して、大きな為替上昇の勢いが無いこと
3.少額の投資であっても多くのスワップポイントを得られるため
上記チャート画像より、11月5日(日)から11月11日(土)の週足は、陰線(青色)で終了しています。
前の週にあたる10月29日(日)から11月4日(土)の週足は、中陽線(赤色)となっており、仮に上昇トレンドが引き続き継続する場合、11月5日(日)から11月11日(土)の週足も、それなりに大きな陽線(赤色)で終了してもおかしくないと私は感じました。
このような理由から、週末金曜日の夕方に投資を開始しました。
【第一週目】FXポジショントレードでほったらかしの資産運用結果
冒頭でもお伝えしましたように、令和5年(2023年)11月10日(金)の18時02分に、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)に売り注文した結果は上記画像の通りです。
評価損益が、マイナス1,420円となっており、スワップポイントは+265円であることがわかります。
原則として毎日付与されるスワップポイントは、多少変動するものの、1日ほったらかして265円のお金を手に入れられていることが確認できます。
仮に、1ヶ月を30日間とし、平均スワップポイントが1日あたり265円だとしますと、1ヶ月間で得られるスワップポイントは、7,950円(265円×30日)です。
FXのポジショントレードは、スワップポイントを積み上げながら、評価損益も大きなプラスに転じるまで、時間をかけてほったらかして待つわけですね。
長い時間をかけて多くのスワップポイントと利益を得ることを目的としているため、多少の損失(含み損)に関しては何も気にしないことが大切です。
【第二週目】新規追加投資を行い大きく含み損を抱える運用結果に
ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へのポジショントレードについて、第二週目の週足チャートは上記の通りです。
令和5年11月13日(月)から令和5年11月18日(土)までの1週間で、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)の為替レートは大きく上昇しました。
これは、11月14日(火)の22時30分に発表されたアメリカの経済指標「10月消費者物価指数(CPI)」の結果によるものです。
この経済指標の結果によって、米ドルは大きく売られ、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)は大きく買われました。
なお、同日の22時44分に、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へ新規追加投資(5,000通貨=5lot)を行っており、詳細は以下の通り。
令和5年11月18日(土)の為替市場がクローズした後の、私の運用結果は上記の通りです。
・1.為替損益(含み損):▲34,031円
・2.スワップポイント:+3,156円
・3.評価損益(1+2の合計金額):▲30,875円
今後、引き続き時間をかけて資産運用を行い、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)の為替レートが、30.7099よりも下回ることで、含み損が含み益に転じることになります。
その間、時間はまだまだかかると思いますが、1日約520円程度のスワップポイントをもらいながらじっくり待つ形となります。
【第三週目】付与されるスワップポイントが減少するまさかの事態発生!運用方針の変更を検討
ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へのポジショントレードについて、第三週目の週足チャートは上記の通りです。
令和5年11月20日(月)から令和5年11月25日(土)までの1週間で、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)の為替レートは引き続き上昇しました。
これは、想定される範囲内の値動きで何ら心配はしていないのですが、第三週目は、付与されるスワップポイントが減少するまさかの事態が発生しました。
・11月20日(月):スワップポイント付与日数(2日分)=83.38円(1,000通貨あたり)→ 833.8円(10,000通貨投資しているため)
・11月21日(火):スワップポイント付与日数(0日分)→ 0円(祝祭日が絡んだことによる変動が生じる)
・11月22日(水):スワップポイント付与日数(3日分)→ 61.79円(1,000通貨あたり)→ 617.9円(10,000通貨投資しているため)
・11月23日(木):スワップポイント付与日数(1日分)→ 20.69円(1,000通貨あたり)→ 206.9円(10,000通貨投資しているため)
・11月24日(金):スワップポイント付与日数(1日分)→ 20.72円(1,000通貨あたり)→ 207.2円(10,000通貨投資しているため)
・1週間で付与されたスワップポイント合計金額=1,865.8円
私の場合、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へ10,000通貨投資しており、1日あたりの平均スワップポイントは520円程度を想定していました。
しかし、上記の付与結果を見ますと、22日(水)から金額が少なくなっており、一言で想定外でした。
スワップポイントは、毎日変動する金額ではあるものの、付与される金額が半分以下になることは正直想定できなかったのが率直な感想です。
想定している運用益を考えたとき、スワップポイントが減少したことによって時間効率が悪くなることから、運用方針の変更を検討しています。
令和5年11月25日(土)の為替市場がクローズした後の、私の運用結果は上記の通りです。
・1.為替損益(含み損):▲50,100円
・2.スワップポイント:+5,013円
・3.評価損益(1+2の合計金額):▲45,087円
為替損益が含み益に転じるには、まだまだ時間がかかることは、想定内です。
しかし、付与されて積立てられるスワップポイントが少ないため、利益決済するポイントを変更する必要性がありそうだと検討をしています。
今後、スワップポイントの金額がどのように推移するのかを確認しながら、投資方針の意思決定をしていきたいと思っています。
【第四週目】含み損は減少したものの、本来増加する積立スワップポイントが1週間で大きく減少する
ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へのポジショントレードについて、第四週目の週足チャートは上記の通りです。
令和5年11月27日(月)から令和5年12月2日(土)までの1週間で、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)の為替レートは下降し始めました。
しかし、第四週目は、付与されるスワップポイントが減少し、積立スワップポイントも大きく減少する事態が発生しました。
詳細は、以下の通り。
令和5年12月2日(土)の為替市場がクローズした後の、私の運用結果をまとめます。
・1.為替損益(含み損):▲38,874円
・2.スワップポイント:+3,638円
・3.評価損益(1+2の合計金額):▲35,236円
本来ならば、積立されたスワップポイントは、時間と共に少しずつ増加していたはずです。
そのため、第四週目の評価損益はもっと減少している想定でした。
とはいえ、今回のような現象は、絶対にありえないことではなく極めて稀な事態として起こることがあります。
なお、多くの人が気になる第四週目のスワップポイントの推移は以下の通り。
・11月27日(月):スワップポイント付与日数(1日分)=20.7円(1,000通貨あたり)→ 207円(10,000通貨投資しているため)
・11月28日(火):スワップポイント付与日数(1日分)=20.56円(1,000通貨あたり)→ 205.6円(10,000通貨投資しているため)
・11月29日(水):スワップポイント付与日数(3日分)→ ▲152.97円(1,000通貨あたり)→ ▲1,529.7円(10,000通貨投資しているため)
・11月30日(木):スワップポイント付与日数(1日分)→ ▲50.83円(1,000通貨あたり)→ ▲508.3円(10,000通貨投資しているため)
・12月01日(金):スワップポイント付与日数(1日分)→ 25.62円(1,000通貨あたり)→ 256.2円(10,000通貨投資しているため)
・1週間で付与されたスワップポイント合計金額=▲1369.2円(積立スワップから差し引かれる)
FXにおけるポジショントレードやスイングトレードのようにスワップポイントが生じる取引の場合、プラスのスワップポイントを受け取れるような取引を考えます。
しかし、政策金利の高い新興国の通貨への投資において、今回のような稀な事態が起こる可能性があることは大きな注意点ともいえます。
ちなみに、私が取引をしているヒロセ通商の場合、為替市場が休場の土曜日および日曜日のスワップポイントは、水曜日に3日分としてまとめて付与されることがほとんどです。
ただ、今回のように水曜日および木曜日の2日間に渡って、一時的にマイナスのスワップに転じたことは想定外ですし、詳しい理由はわかりません。(実際、金曜日はプラススワップ)
以下、おそらく多くの人が抱えている疑問についても、引き続き綴っていきたいと思います。
【簡単に】なぜ?買いスワップも売りスワップもマイナスとなる理由
FXにおけるスワップポイントは、政策金利の高い通貨を買い、政策金利の低い通貨を売る取引の場合、プラスのスワップポイントが得られます。
しかし、今回のように、買いスワップも売りスワップもマイナスとなることが極めて稀ですがあります。
この理由について、考えられることを簡単にまとめます。
・急激な為替変動による影響
・短期的な金融市場の影響によって、2国間(本ブログでは、トルコリラとユーロ)の金利差に著しい影響があった場合
・FX会社の自社都合(カバー先に支払うコストを投資家に負担させる) など
ポジショントレードに興味のある人からしますと、スワップポイントのマイナス変動は、不安であったり、心配になってしまうことがきっとあると思います。
しかし、このような現象というのは、絶対にないわけではないこと、極めて稀であることを理解しておく必要があります。
ちなみに、あくまでも私個人の経験と前置きし、高金利通貨で多くのスワップポイントを意識するには「メキシコペソ」への投資も選択肢の1つとして検討したいものです。
【第五週目】含み損はさらに減少し積立スワップポイントも微小ながら増加
ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)へのポジショントレードについて、第五週目の週足チャートは上記の通りです。
令和5年12月4日(月)から令和5年12月9日(土)までの1週間で、ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY)の為替レートは引き続き下降しました。
なお、第五週目は、付与されるスワップポイントが微増し、結果として含み損が第四週目に比べて減少する結果となりました。
詳細は、以下の通り。
上記画像より、令和5年12月9日(土)の為替市場がクローズした後の、私の運用結果をまとめます。
・1.為替損益(含み損):▲27,008円
・2.スワップポイント:+5,406円
・3.評価損益(1+2の合計金額):▲21,602円
第五週目を終えて、第六週目は、引き続き為替レートが下降し損益分岐点付近まで到達する可能性は十分にあると思っています。
その一方で、チャートパターンを考慮しますと、第六週目は一時的に為替レートが上昇し、少し戻る可能性もありそうです。
スワップポイントを貯めながら大きな運用益も得る予定のポジショントレード。
当初の想定から付与されるスワップポイントが大きく減少し、運用方針を変更。
利益確定の決済注文は、早ければ年内(令和5年度中)になるかもしれませんが、いずれにしましても、第七週目がターニングポイントになると私は現時点で感じています。
為替レートが一時的に戻った後、再び上昇するのか?それとも大きく下降するのか?
第六週目ではなく、第七週目の為替レートがどっちに動くのか?によって、投資判断が大きく変わることになりそうです。
投資を開始した当初に比べて、利益確定する予定が大幅にずれたこともあり、時間効率と運用益の関係は残念ながら悪くなるのは不本意です。
ただ、ほかの通貨への投資チャンスを伺いながら、適宜、柔軟に対応するトレードを心掛けていきたいと現時点では思っています。
【第六週目】FOMCによるアメリカ政策金利発表によって、為替レートが予測をはるかに上回る
第六週目(令和5年12月11日~令和5年12月16日)は、為替レートが大きく上昇しました。
これは、日本時間で令和5年12月14日4時に発表されたFOMCによるアメリカ政策金利発表の結果が大きく影響しています。
私の予測では、第六週目は、為替レートが上昇して一時的に戻ることがあったとしても、第五週目の高値を超えない範囲で推移すると思っていました。
ただ、第六週目に「FOMC」や「ユーロ(EUR)の政策金利発表」という大きな経済指標が発表されたことによって、予測をはるかに上回る結果となりました。
前の週の高値を超えてしまったことによって、第七週目以降もしばらく為替レートが上昇するトレンドが継続すると思っています。
そのため、これまで保有していた2つのポジションのうち、1つを損切り注文し、損失確定処理を行いました。
上記画像より、17,526円の損失確定をしたことがわかります。(スワップポイント含む)
たまたまではありますが、11月14日に新規投資を開始し、損切り決済したのが、1ヶ月後の12月14日です。
ポジショントレードを行う上で、良い部分ではなく、悪い部分をもろに受ける形となりましたが、投資をしている以上、しかたのないことですね。
ちなみに、もっと悪いポジションは、現在も保有しています。
上記のポジションにつきましては、もうしばらく検証として保有しておこうと思っています。
ただし、今回のポジショントレードは、時間効率があまりにも悪い失敗トレードと言えるため、1lot(1000通貨)ずつ、細かく損切り決済することはあると思います。
つまり、ほかの通貨ペアに対して「デイトレード」や「スイングトレード」による投資を行い、その利益と上記の損切りによる損失を細かく相殺していく形を運用方針として検討しています。
今後、受け取れるスワップポイントがさらに減少したり、ときとしてマイナススワップになってしまうこともあるかもしれません。
実際、早い内(投資開始から第四週目)にそのようなことが起こってしまった事実があります。
だからこそ、さらに長い時間をかけて、今よりも時間効率の悪い運用は早めに手じまいすることが望ましそうです。
損失を確定させ、お金を失うことは誰にでも抵抗があることです。
しかし、1回仕切り直して、早い時間で損失確定した分以上の利益を得ることで、時間効率や運用効率は上がると私は思っています。
【運用開始時の考え】1ヶ月7,950円~15,900円のスワップポイント(不労所得)をどう考えるか・・だった
1日あたり265円、1ヶ月7,950円のスワップポイント(不労所得)について、多い、少ないといった感じ方は人それぞれだと思います。
(私の場合、第二週目で新規追加投資をしたため、上記金額も2倍になる)
私個人としては、何もせずに時間がお金を増やしてくれるスワップポイントは、以下のようなありがたいお得なお金であると感じています。
・長男(高校生)の1ヶ月のお小遣いの足しになる
・1ヶ月にかかる水道光熱費の足しになる(冬が到来し、水道光熱費がかさむ)
・1ヶ月にかかる携帯代金の足しになる
・1ヶ月にかかるガソリン代の足しになる
・1ヶ月にかかる日用品(消耗品費)の足しになる など
毎日の生活を送り、細かいお金をさまざまなところで支出することがあると思います。
加えて、物価高で物やサービスにかかるお金の負担も多くなっています。
このような状況下で、ほんの少しのお金であったとしても、何もせずに時間がお金を増やしてくれるスワップポイントは、ありがたいお得なお金なのではないでしょうか?
FXでポジショントレードを成功させるために必要なコツを考える
こちらはあくまでも私個人の考えです。
FXでポジショントレードを成功させるために必要なコツは、少なくとも大きく2つあると考えています。
1つ目は、少額の投資から始めるところにあります。
ポジショントレードは、長い時間をかけて資産運用をするわけでありますから、時として大きな為替の暴落や暴騰が起こるかもしれません。
このとき、せっかく長い時間をかけて成長させたお金が「パア」になっただけでなく、投資資金まで大きく失ったら最悪です。
時間をかけて、このようなことを確実に避けるためにも、投資資金に対してかなり余裕を持った資産運用をすることが大切です。
2つ目は、週足・月足などの長期足を基準にトレードするところにあります。
FXにおけるポジショントレードは、投資を開始してから数週間、数ヶ月、数年のように長い時間をかけて収益を得る方法でした。
上記のように長い時間をかけてトレードするには、週足や月足など長期足を基準にトレードをしなければなりません。
そうしなければ、長い時間をかけて大きな運用益を得るのは難しくなってしまうでしょう。