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年金や保険にかかる税金にはどのようなものがある?ほんの少しの豆知識も添えて紹介します
税金・年金・介護

年金や保険にかかるお金に関心を持たれている方は、とても多いと感じておりますが、年金や保険にかかる税金についても気になる方は多くおられます。

たとえば、老後の生活資金に欠かせない年金に税金はかかるのか、保険金を受け取った場合は税金がかかるのか、といった疑問をお持ちの方も多いと思いますが、結論から申し上げるとケース・バイ・ケースとなります。

そこで本記事では、年金や保険にかかる税金にはどのようなものがあるのか、知っていたらほんの少し良いかも?という豆知識を添えて紹介していきます。

年金にかかる税金にはどのようなものがある?

年金にかかる税金を知るためには、そもそも年金にはどのようなものがあるのか知っておく必要があります。

具体的に、年金は、老齢年金・障害年金・遺族年金といった3種類の年金に分けられる特徴があり、それぞれの年金によって、税金がかかる場合とかからない場合があります。

年金の種類

支給時期

税金の取り扱い

備考

老齢年金

原則として被保険者(本人)が65歳になった時

雑所得として

課税対象

年齢や年金の支給金額によっては税金がかからない場合もある

障害年金

被保険者(本人)が障害年金の支給を受けられる障害状態になった時

非課税

支給要件を満たしていることに加え、日本年金機構へ請求しなければもらえない

遺族年金

被保険者(本人)が亡くなった時に遺族年金を受けられる条件を満たしている時

非課税

支給要件を満たしていることに加え、日本年金機構へ請求しなければもらえない

上記表より、年金にかかる税金とは、原則として65歳から支給される老齢年金に対して税金がかかることがわかり、障害年金と遺族年金につきましては、税金がかからないことがわかります。

ただし、すべての老齢年金に税金がかかるわけではなく、あくまでも年齢や年金の支給金額によっては、税金がかからない場合もあるため、個人差が生じることになりますので注意が必要です。

老齢年金・障害年金・遺族年金は細かく分けられている

先に紹介した老齢年金・障害年金・遺族年金は、20歳から60歳までのすべての方に加入義務がある国民年金と会社員や公務員などが加入している厚生年金保険(以下、厚生年金とします)によって、老齢年金・障害年金・遺族年金はさらに細かく分けられます。

年金の種類

年金の名称

備考

老齢年金

老齢基礎年金

支給要件を満たしていることでどちらの年金も支給される(併給といいます)

老齢厚生年金

障害年金

障害基礎年金

支給要件を満たしていることでどちらの年金も支給される(併給といいます)

障害厚生年金

遺族年金

遺族基礎年金

支給要件を満たしていることでどちらの年金も支給される(併給といいます)

遺族厚生年金

たとえば、長い間に渡って会社員や公務員であった方が定年退職を迎えた場合、原則として65歳になった時に、老齢基礎年金と老齢厚生年金がどちらも支給されるといったイメージになります。

保険にかかる税金にはどのようなものがある?

保険にかかる税金には、おもに、所得税・贈与税・相続税があげられ、これらの税金は、加入している保険の種類、保険契約をどのようにしているのか、死亡なのか満期なのか、によって大きく変わります。

ここでは、本人、配偶者、子供の家族構成であるものとして、以下の前提条件の下、保険にかかる税金をまとめて紹介します。

加入している保険:終身保険や定期保険といった死亡にかかる生命保険

受け取る保険金:死亡保険金

保険契約者

被保険者

保険金受取人

税金の取り扱い

本人

本人

配偶者または子供

相続税

本人

配偶者または子供

本人

所得税・住民税

本人

配偶者または子供

配偶者または子供

贈与税

保険契約者とは、生命保険料を支払っている人のことをいいます

被保険者とは、契約した保険の保障対象となる人のことをいいます

保険金受取人とは、保険金を受け取る人のことをいいます

受け取った保険金にかかる相続税について

終身保険や定期保険といった死亡にかかる生命保険に加入している場合で、保険契約者と被保険者が本人で、保険金受取人が配偶者や子供といった場合、受け取った死亡保険金は、相続税の課税対象になります。

相続税の課税対象と言っても何だか難しいので、ここでは、もしかしたら相続税がかかるかもしれないと置き換えて考えてみていただければと思います。(以下、同様です)

死亡保険金には非課税の取り扱いが設けられている

相続税法では、配偶者や子供といった法定相続人が死亡保険金を受け取った場合、この死亡保険金は、これからの生活資金であることも考慮して、一定金額まで非課税の取り扱いがされています。

死亡保険金の非課税金額=500万円×法定相続人の数

本人、配偶者、子供の家族構成でしたので、法定相続人は、配偶者と子供の2人となり、1,000万円(500万円×2人)までの死亡保険金に相続税がかかることはありません。

受け取った保険金にかかる所得税および住民税について

終身保険や定期保険といった死亡にかかる生命保険に加入している場合で、保険契約者と保険金受取人が本人で、被保険者が配偶者や子供といった場合、受け取った死亡保険金は、一時所得として所得税および住民税の課税対象になります。

以下、参考までに一時所得として所得税および住民税が課税される場合と課税されない場合をざっくり紹介しておきます。

一時所得の計算(所得税および住民税が課税される場合)

死亡保険金:800万円

支払った保険料の総額:400万円

(800万円-400万円)-50万円=350万円

350万円×2分の1=175万円(一時所得の金額)

一時所得の計算(所得税および住民税が課税されない場合)

死亡保険金:800万円

支払った保険料の総額:900万円

(800万円-900万円)-50万円=-150万円 → 0円(計算結果がマイナスの場合は0円)

0円×2分の1=0円(一時所得の金額)

ポイントは、受け取った保険金がこれまで支払ってきた保険料の総額よりも多くなければ一時所得がかからないところにあります。

筆者個人の実務上、終身保険や定期保険といった死亡にかかる生命保険に加入している場合で、保険契約者と保険金受取人が本人で、被保険者が配偶者や子供といった保険契約は、あまり多くないと思われます。

受け取った保険金にかかる贈与税について

終身保険や定期保険といった死亡にかかる生命保険に加入している場合で、保険契約者が本人で、被保険者と保険金受取人がそれぞれ別々の方である保険契約の場合、受け取った死亡保険金は、贈与税として保険金を受け取った人が贈与税を納める義務が生じることになります。

終身保険や定期保険といった死亡にかかる生命保険に加入している場合で、保険契約者が本人で、被保険者や保険金受取人がそれぞれ別の人といった保険契約は、正直なところ筆者は一度も見たことがありません。

医療保険・介護保険・がん保険にかかる税金の取り扱い

医療保険・介護保険・がん保険にかかる入院給付金、手術給付金、介護保険金、がん診断給付金など、病気やけがによって受け取ることになる保険金は、金額に関わらず税金がかかりません。

なお、これらの保険金を受け取った場合、確定申告をすることによって医療費控除の適用が受けられる可能性もありますので、このような特殊な事情が発生した年は、医療費控除についても確認しておくことをおすすめします。

確定申告で医療費控除を適用するために必要なことは?医療費控除の計算方法や気になる還付金まで紹介

個人年金保険にかかる税金の取り扱い

個人年金保険は、老後の生活資金を準備する目的で加入する貯蓄性のある生命保険ですが、個人年金保険にかかる税金の取り扱いは、保険金の受け取り方によって、それぞれ異なります。

保険金の受け取り方

税金の取り扱い

備考

一時金(一括で受け取る)

所得税(一時所得)

保険契約者・被保険者・保険金受取人がすべて本人である保険契約の場合

年金(分割で受け取る)

所得税(雑所得)

保険契約者・被保険者・保険金受取人がすべて本人である保険契約の場合

なお、保険金受取人が配偶者など、本人以外の場合は、所得税ではなく贈与税の課税対象になります。

また、個人年金保険の保険金を受け取っている期間中に死亡した場合は、将来受け取ることのできる保険金の権利が相続人に引き継がれることになりますので、相続税の課税対象となります。

個人型確定拠出年金(iDeCo)にかかる税金の取り扱い

個人型確定拠出年金(iDeCo)も個人年金保険と同様に老後の生活資金を準備するために活用される制度ですが、掛金が全額所得控除になるなど、メリットも多く、老後資金を心配されている方々にとって関心の高い投資制度です。

個人型確定拠出年金(iDeCo)は、毎月ご自身で掛金を積立しながら資産運用をすることになりますが、この資産運用をしたお金は、原則として60歳になるまで引き出すことができません。

なお、60歳になりますと、これまで積立で資産運用をしてきたお金を引き出すことができるのですが、こちらもお金の受け取り方によって、税金の取り扱いが異なります。

お金の受け取り方

税金の取り扱い

備考

一時金(一括で受け取る)

所得税(退職所得)

積立金額と運用益を合算した合計金額を基に退職所得として計算がされる

年金(分割で受け取る)

所得税(雑所得)

雑所得として、公的年金と同じ計算がなされる

一般に、個人型確定拠出年金(iDeCo)の受取金額は多くなることも十分考えられ、お金の受け取り方を誤ってしまいますと、思わぬ税金が多く課されてしまう場合があります。

そのため、個人型確定拠出年金(iDeCo)で受け取るお金だけではなく、定年退職に伴う退職金や将来受け取ることになる公的年金も考慮したお金の受け取り方を考えることがとても大切になります。

おわりに

年金や保険にかかる税金について幅広く紹介させていただきましたが、ケース・バイ・ケースで税金の取り扱いが異なっていることがわかりました。

特に、保険に加入する時や個人型確定拠出年金(iDeCo)は、初めの加入というスタートとお金を受け取る終わりのゴールをどちらも計画的に行うことがとても大切になります。

また、病気やけがで入院した場合に適用の可能性がある医療費控除など、特殊な事情が起こった場合に付随する制度というものもケース・バイ・ケースでさまざまあることも確かです。

このように考えた時、将来のライフプランを考える上で、知っておけば得をするかもしれないことというのは、実に幅広いのを改めて感じます。


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