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歯の治療費と医療費控除の関係性。矯正などの自由診療やクレジット払いの取り扱いも紹介【1500文字くらいのFPブログ】
税金・年金・介護

歯の治療などのために歯医者へ通院し、歯科医師による診療や治療を受けた医療費は、医療費控除の対象になります。

ただし、歯の治療費がすべて医療費控除の対象となる医療費に該当するとは限りません。

そこで、今回の「1500文字くらいのFPブログ」では、歯の治療費と医療費控除の関係性のほか、矯正などの自由診療やクレジット払いの取り扱いといった特殊な場合についても簡単に紹介します。

歯の治療費は、基本的に医療費控除の対象

冒頭でもお伝えしましたように、歯の治療費は、基本的に医療費控除の対象です。

歯科医師による診療または治療の対価で、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額は、医療費控除の対象となる医療費に該当します。

出典:国税庁 No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例 概要より引用

上記、国税庁の解説を読み進めますと「病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額」とはいくらなのか?が気になると思います。

こちらにつきましては、残念ながら明確な金額を国税庁で案内(公開)しておりません。(令和4年6月現在)

ただし、重要なのは金額よりも前に、医療費控除の対象となる医療費とはそもそも何なのか?といった基本的な部分を知ることです。

佐藤 元宣
佐藤 元宣
医療費控除の対象となる医療費とは、簡単に言えば「病気や症状などを治療するための医療費」です。

また、先の国税庁の解説を読み進めますと、矯正をはじめとした自由診療にかかる高額な医療費は医療費控除の対象になるのかどうか?も気になることでしょう。

矯正などの自由診療にかかる医療費と医療費控除の関係性

国税庁では、矯正などの自由診療にかかる医療費と医療費控除の関係性について、以下のように解説しています。

歯の治療については、保険のきかないいわゆる自由診療によるものや、高価な材料を使用する場合などがあり治療代がかなり高額になることがあります。このような場合、一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なものは医療費控除の対象になりません。現在、金やポーセレンは歯の治療材料として一般的に使用されているといえますから、これらを使った治療の対価は、医療費控除の対象になります。

出典:国税庁 No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例 歯の治療に伴う一般的な費用が医療費控除の対象となるかの判断(1)より引用

上記解説を読みますと、自由診療による歯の治療費は、一般的に支出される水準(相場)を著しく超えると認められる特殊な場合は医療費控除の対象にならないと解することができます。

ただし、自由診療による歯の治療でも、金やポーセレンを治療材料とした治療は一般的に使用されているため、これらにかかる治療費は医療費控除の対象になることがわかります。

矯正の目的によって医療費控除の対象になる場合とならない場合も

歯の矯正にかかる治療費は、その目的によって医療費控除の対象になる場合とならない場合があります。

発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります。しかし、同じ歯列矯正でも、容ぼうを美化するための費用は、医療費控除の対象になりません。

出典:国税庁 No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例 歯の治療に伴う一般的な費用が医療費控除の対象となるかの判断(2)より引用

小さな子どもをはじめとして、今後の成長を考慮したとき、歯の矯正が必要と歯科医師から判断された場合における歯の矯正治療費は医療費控除の対象です。

一方、審美歯科のように、治療目的外の容ぼうを美化するための矯正治療費は、医療費控除の対象外です。

佐藤 元宣
佐藤 元宣
「治療のため」といった目的に沿っているかどうかが、とても重要です。

インプラントによる自由診療も医療費控除の対象

インプラントによる自由診療も医療費控除の対象となる医療費に該当します。

歯がない場合の健康に及ぼす影響を考えますと、インプラントによる歯の治療費が医療費控除の対象になる理由が理解できるのではないでしょうか?

歯の治療費をクレジットによって支払った場合の注意点

現在、病院や薬局での医療費の支払いについて、電子マネーやクレジットカードを利用した決済ができるところも多くなっています。

仮に、歯の治療費をクレジットカードによって支払った場合、対象となる医療費がいつになるのか?注意が必要です。

歯科ローンは、患者が支払うべき治療費を信販会社が立替払をして、その立替分を患者が分割で信販会社に返済していくものです。したがって、信販会社が立替払をした金額は、その患者のその立替払をした年(歯科ローン契約が成立した時)の医療費控除の対象になります。 なお、歯科ローンを利用した場合には、患者の手もとに歯科医の領収書がない場合があると考えられますが、この場合には、医療費控除を受けるときの支出を証明する書類として、歯科ローンの契約書や信販会社の領収書を保存してください。

(注)歯科ローンに係る金利および手数料相当分は医療費控除の対象になりません。

出典:国税庁 No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例 歯の治療費を歯科ローンやクレジットにより支払う場合より引用

上記解説は、歯科ローンについてですが、歯科ローンを「クレジットカード」に、信販会社を「クレジット会社」に置き換えて読み進めてください。

以下、解説にかかるポイントをまとめます。

・クレジットカードでの歯の治療費は、実際にカード決済したときではない

・クレジットカード会社が立て替え払いしたとき(クレジット明細書に記載された日)が医療費を支払った日になる

・クレジット明細書が治療費にかかる領収書の代わりになるため保存が必須

・分割払いの金利および手数料は医療費控除の対象外

医療費控除の対象となる医療費は、その年の1月1日から12月31日までの1年間にいくらだったのか?によって、医療費控除の適用有無や控除金額が大きく変わります。

そのため、支払った医療費がいつの医療費になるのかを知ることは、正しく確定申告を行って医療費控除を適用するために重要なことといえます。

一例として、令和4年12月にクレジットカードで決済した医療費が、令和5年1月にクレジット会社が立て替え払いした場合、その医療費は、令和4年分ではなく、令和5年分の医療費になります。(令和4年12月時点では、未払いの医療費となり、医療費控除の対象となる医療費にならない)

このようなルールが設けられているため、歯の治療費に限らず、医療費の支払いをクレジットカードやローンを組んで決済する場合は注意が必要といえます。

佐藤 元宣
佐藤 元宣
年末近くに医療費を支払う場合、クレジットカードなどではなく現金などで支払う方が特殊事情がなく確実。

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