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FXで得た利益に対する税金はどのような取り扱いになるのか解説
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FX(外国為替証拠金取引)は、外国為替(外国通貨)の売買を、一定の証拠金(保証金)を担保にして、その証拠金の何十倍もの取引単位(金額)で行う取引をいいます。

現在、日本のFX会社を通じてFX取引を行う上において、売買取引の倍率(レバレッジ)は、最高で25倍までとなっておりますが、FX業者によっては、レバレッジを10倍程度に引き下げることや最低通貨単位が10,000通貨ではなく1,000通貨から始められるFX会社、1円から始められるFX会社、一定数量の取引をした場合に豪華な食材が送られてくるFX会社など、さまざまなサービスを展開しているFX会社が数多くあります。

一般に、FXは、多くの方がお金を失っているなどといった情報も、ちらほら目にすることはありますが、実際に多くのお金や少額であったとしても利益を得ている方もおられるわけで、このような方々からしますと、FXで得た利益と税金の関係がとても気になるところだと思います。

そこで本記事では、1月1日から12月31日までの1年間で、FXで得た利益に対する税金はどのような取り扱いになるのか、国税庁のタックスアンサーを下に要点を解説していきます。

FXで得た1年間の利益は、原則として「雑所得」として税金がかかる

FXで得た1年間の利益は、原則として「雑所得」として所得税および住民税が課されることとなっています。

具体的に課される税率は、所得税15%、住民税5%に加え、これらの税率を乗じて計算した税額に2.1%の復興特別所得税を加算した税金を納めなければなりません。

たとえば、FXで年間100万円の利益を得た場合に納めるべき税金は以下のようになります。

 

1,000,000円×20%=200,000円(所得税および住民税の合計)

200,000円×2.1%=4,200円(復興特別所得税)

200,000円+4,200円=204,200円(納めるべき税金)

 

なお、FXで得た利益は、「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」によって、申告分離課税で税金を計算することになっており、会社員や公務員の方であれば給与所得、自営業の方であれば事業所得と合算して税金を計算する必要がなく、あくまでもFXで得た利益に対してのみ単独で税金の計算をしても良い決まりになっています。

出典 国税庁 No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例 1 制度の概要より引用

1年間を通じてFXで損失を被った場合の取り扱いと損失の繰越控除

仮に、1月1日から12月31日までの1年間を通じて、FXで損失を被った場合は、他の先物取引に係る雑所得等の金額と損益通算ができるものの、先物取引に係る雑所得等以外の所得の金額との損益通算はできません。

たとえば、給与所得300万円の会社員が、ご自身の趣味や投機といった目的でFX取引を行い、1年間を通じて10万円の損失を被ったとします。

この時、給与所得300万円からFXで損失を被った10万円を差し引いて合計所得金額を290万円として税金の計算はできませんといった意味になります。

ざっくり解説すると、このようなイメージが損益通算です。

FXで被った損失は、他の所得と損益通算をすることができませんが、「一定の要件」を満たすことによって、翌年以後3年間にわたり損失を繰り越しすることができ、仮に、翌年度においてFX取引で利益が生じた場合は、前年度に繰越した損失と相殺することができます。

たとえば、前年度FX取引で10万円の損失が発生し、翌年度は20万円の利益を得ることができたとします。

この時、本来ならば20万円の利益に対して税金がかかるものの、前年度の10万円の損失を繰越控除することによって、差し引き10万円が当年度の利益とすることができるといった仕組みが、「先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除」です。

出典 国税庁 No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例 4 先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除より引用

繰越控除を活用するための「一定の要件」とは

FX取引で生じた損失を繰越控除するための「一定の要件」につきましても、国税庁のタックスアンサーで公開されておりますので、併せて紹介しておきます。

出典 国税庁 No.1523 先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除 3 先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除を受けるための手続より引用

詳しくは、専門家である税理士や最寄りの税務署へ尋ねてもらう必要があるのですが、ざっくりまとめると、繰越控除を受けるためには、確定申告が必要であるほか、確定申告をした年だけではなく「連続して」確定申告を行う必要があると解釈することができます。

なお、FXの利益が生じて確定申告をする場合やFXで損失が生じて繰越控除の適用を受けるために確定申告をする場合のいずれであったとしても、確定申告書に加えて「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を添付しなければならないことになっているため注意が必要です。

おわりに

FXで得た利益に対する税金はどのような取り扱いになるのか、国税庁のタックスアンサーを下に解説をさせていただきましたが、特に、年間を通じてFXで多少なりとも損失を被った方は、確定申告をして繰越控除の適用を受ける準備をするべきでしょう。

通常、FX取引を行うトレーダーの方は、1年でFXをきっぱり止めるといった方はおられないと考えられますし、本記事で解説した繰越控除は、ある意味、賢い節税対策ともいえます。

毎年FXで利益を上げ続けている方には、関係のない内容ではありますが、FXで損失を被っている方、毎年の損益が安定しない方、FXをこれから始めようと検討している方などには、極めて大切な情報であると思います。

私自身は、確定申告を毎年自分で行っておりますが、この辺が心配な方やもっと詳しい内容が知りたい方は、やはり専門家である税理士や税務署へ尋ねられることがおすすめです。


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