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結婚したら夫婦で知っておくべき生命保険の選び方
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本ページは、結婚したら夫婦で知っておくべき生命保険の選び方を紹介していきます。

はじめに、結婚をしますと、パートナー(配偶者)と一生を共にするわけでありますから、一生を終えるまでや一生を終えた後に、残された配偶者や子供が、お金の面で苦労をせず、少しでも幸せに過ごしてもらえるように考えるのは誰でも当たり前のことです。

この時、多くの人に活用される方法として「生命保険の加入や見直し」があるのですが、一般に、生命保険の保険料は、長い期間に渡って支払い続けていく必要があることから、夫婦生活や世帯全体の家計にとってみますと、目に見えづらい大きなお金を支出することにもつながります。

そのため、生命保険の選び方は、極めて重要なポイントになってくるのですが、本ページでは、結婚したら夫婦で知っておくべき生命保険の選び方について「かなり厳しめ」に紹介します。

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生命保険の選び方が、結婚後のお金を左右する1つになる

一般に、家計の支出において高い支出割合を占めているものに、住宅ローンの返済があり、次いで、生命保険に加入している保険料が多くの支出割合を占めていると言われています。

そのため、生命保険の選び方が、結婚後のお金を左右する1つになると考えられますが、物のように、ただ高い保険料の生命保険に加入していれば良いといったことには残念ながらなりません。

当事務所の相談において、子育て世帯における生命保険の相談は、かなり多い相談の1つではありますが、正直な話、高い保険料を支払って粗悪な生命保険に加入しているなんてことも日常茶飯事です。

早い段階でそのことに気が付くことができれば、まだ救いなのかもしれませんが、何よりも大切なことは、初めて生命保険に加入する時や現在加入している生命保険を見直しする場合に、ロスの少ない効果的な生命保険を選ぶ選び方を夫婦で知っておくことになります。

一言でまとめてしまいますと、どのような生命保険に加入しているのかによって、結婚後の生活が「幸せ」になるのか「不幸せ」になるのか、大きな分かれ道になると言えます。

結婚後の夫婦が、生命保険の選び方を知る前に知っておくべきこと

こちらは、あくまでも筆者個人の主観ですが、結婚したり子供が誕生した場合、生命保険に入らなければ・・・と思う、夫婦が多いと感じます。

とはいえ、そのような考えは、決しておかしなことではないですし、筆者自身も初めての子供が誕生し、父親になった時は、嫁に言われて2つ返事で同意した記憶があります(当時、トラックの運転手でファイナンシャルプランナー(FP)のファの字もない男でした・・・)

ただし、生命保険などの金融商品を売らない独立系ファイナンシャルプランナー(FP)として、今、筆者が一言、伝えさせていただくとすれば、生命保険への加入は、あくまでも不測の事態が起こった場合に金銭的な不安や懸念が大きい人が加入するものです。

したがって、極端な例ですが、お金持ちの資産家である場合や父母や祖父母が資産家でお金の心配が無い人、そもそも不測の事態が起こったとしてもお金の心配がない人などは、生命保険に加入する必要性はないことを意味します。

まずは、生命保険に加入する必要性の根幹について紹介させていただきましたが、結婚後の夫婦が話し合った中で、やはり、生命保険の加入に対する必要性があると感じた人は、次項のポイントも合わせて読み進めていただければと思います。

生命保険の相談をする相手によって、勧められる商品や保障内容が大きく変わることになる

生命保険に加入する場合、生命保険会社や生命保険や損害保険の代理店を通じて加入手続きをすることで契約加入となりますが、生命保険の相談をする相手によって、勧められる商品や保障内容が大きく変わることになります。

たとえば、日本生命、住友生命、アフラック、メットライフ生命などのような保険会社に直接相談に行った場合、当然のことながら、これらの保険会社に属する社員やセールスレディーは、自社が取り扱っている生命保険しか説明することはできませんし、自社の生命保険を勧めるに決まっています。

彼らは、生命保険を販売することが仕事なわけであり、それによって給与をもらっているわけですから、当たり前の構図であり、仮に、他社の商品の方が優れていたとしても、ご親切に他社さんの方が良いです・・・なんて言うわけはないですよね?

また、保険相談を担当する人にも注意が必要であり、たとえば、保険会社の社員や保険代理店に勤めている担当者の名刺を見ますと、FP2級や2級ファイナンシャルプランニング技能士などといった、様々な資格を付記していますが、はっきりと申し上げて、これはあくまでも肩書であり、その人から保険の説明を受けたとしても、自分たちに合った良い生命保険に加入できる保証は一切ありません。

筆者は、ファイナンシャルプランナー(FP)の最上級資格保持者ですが、前述した内容は、当方にも同じことが言え、信用できる人や信頼のおける人は、相談するご自身が、自ら判断する必要があるわけです。

私自身も経験がありますが、説明を受けていて、何かこの人きな臭いなあ、ちょっと不安だなと直感で感じた場合は、素直にその直感に従い、別の人に相談するのがご自身のためになると思いますし納得できるのはないでしょうか?

粗悪な生命保険とは、どのようなものなのかを知る

結婚後の夫婦が、今後、配偶者や生まれてくる子供たちのために生命保険に加入するのであれば、粗悪な生命保険とは、どのようなものなのかを知り、夫婦間で情報を共有することがとても大切です。

以下、粗悪な生命保険とその理由について、かなり厳しめに解説を進めていきますが、仮に、生命保険の新規加入や見直しをする際、これから紹介する粗悪な生命保険を勧める人は、ファイナンシャルプランナー(FP)資格の最上級資格を持っていようが、持っていまいが、ユーザーの皆さんには関係なく、少なくとも自分の利益のことを最優先で考えている人だと心得ておくのが身のためでしょう。

粗悪な生命保険 1つ目 更新型の生命保険

粗悪な生命保険の1つ目は、更新型の生命保険です。

更新型の生命保険とは、生命保険の保障される期間が限定されており、その期間が満了した場合、更新契約をすることで、これまで加入していた生命保険契約を継続更新するタイプの生命保険です。

たとえば、筆者は秋田県在住ですが、仮に、秋田から東京まで新幹線で行くのに、秋田-東京間の切符を購入すれば良いわけですが、東京へ行くのに、秋田-仙台間の切符を購入し、同様に、仙台-大宮間、大宮-東京間といったように切符を購入した場合、秋田-東京間の切符代に比べて、かなり割高になります。

そんなことするわけないじゃん・・・って声が聞こえてきそうですが、更新型の生命保険に加入するということは、正に、そんなことするわけないじゃんってことをご自身が自らやっているわけです。

仮に、秋田-東京間を「ストレート型の生命保険」とし、秋田-仙台間、仙台-大宮間、大宮-東京間を「更新型の生命保険」とした場合、ストレート型の生命保険と更新型の生命保険で支払うことになる保険料総額イメージは以下の通りです。

なお、保険料金額は大まかなものとし、更新型の生命保険は10年ごとの契約更新とします。

年齢ストレート型の生命保険更新型の生命保険
20歳から29歳9,000円×12ヶ月×65年=7,020,000円2,200円×12ヶ月×10年=264,000円
30歳から39歳3,400円×12ヶ月×10年=408,000円
40歳から49歳3,600円×12ヶ月×10年=432,000円
50歳から59歳6,800円×12ヶ月×10年=816,000円
60歳から69歳13,500円×12ヶ月×10年=1,620,000円
70歳から79歳30,000円×12ヶ月×10年=3,600,000円
80歳から85歳70,000円×12ヶ月×5年=4,200,000円
支払保険料総額11,340,000円

ストレート型の生命保険と更新型の生命保険は、保障内容が同じわけであり、同じ保障を得るのに、更新型の生命保険の方が、ストレート型の生命保険よりも4,320,000円(11,340,000円-7,020,000円)も多く保険料を支払っていることになります。

仮に、85歳以降の契約更新ができないとしますと、長生きすることによって、これまで支払った保険料は、すべて保険会社の儲け(利益)になり、ご自身は、これまで支払ってきた多額のお金に対する恩恵は一切得られないことになります。

粗悪な生命保険で済めば良いですが、実際、このような生命保険に加入してしまいますと、後々、後悔しても後悔しきれない最悪な結末を迎えることになるわけです。

また、老後生活のことも考えていただきたいのですが、仮に、年金の支給を受けながら、毎月多額の生命保険料を支払う義務を負っているわけでありますから、こんな状態で豊かな老後生活って維持することができるのでしょうか?

もしも、病気や介護状態になったらどうでしょう?

生命保険の契約を継続できなくなって解約をした場合、結果としてこれまで支払ってきた保険料は、保険会社の儲け(利益)になり、ご自身に対する恩恵は得られないことにつながるため、やはり最悪な結末を迎えることになることに変わりないわけです。

粗悪な生命保険 2つ目 抱き合わせの生命保険 

粗悪な生命保険の2つ目は、抱き合わせの生命保険です。

抱き合わせの生命保険とは、1つの生命保険契約に複数の保障が付加されている生命保険のことを言い、抱き合わせ保険のイメージは、以下の通りです。

主契約・特約保険期間(保障期間)保険料払込期間
5年ごと配当終身保険終身70歳まで
5年ごと配当付定期保険特約60歳10年更新
5年ごと配当付特定状態保障定期保険特約60歳10年更新
新総合医療特約60日型60歳10年更新
手術保障特約60歳10年更新
入院一時給付特約60歳10年更新
先進医療給付特約60歳10年更新
リビングニーズ特約60歳10年更新

上記は、終身保険に様々な特約を付加した抱き合わせ保険の典型的な例となりますが、1つの生命保険契約で、死亡保障や医療保障が同時に得られるため、一見、良さげに見えてしまうかもしれません。

しかしながら、メインとなる主契約は、5年ごと配当終身保険だけであり、後は、10年更新の特約となっているため、保険期間(保障期間)が60歳になると特約の保障は無くなってしまいます。

仮に、更新契約をして保障を継続しますと、先の更新型の生命保険と同様に、保険料の負担が増加することにつながります。

長生きすることで、更新契約ができなくなるということは、どのような結末を迎えることになるのか、もう言うまでもありませんよね?

ちなみに、上記保険契約の場合、主契約の保険料払込期間が70歳までになっているため、年金の支給を受けながら生命保険料を70歳まで負担し続けていかなければならないことも確認できます。

粗悪な生命保険 3つ目 アカウント型生命保険(利率変動型積立終身保険)

粗悪な生命保険の3つ目は、アカウント型生命保険(利率変動型積立終身保険)です。

アカウント型生命保険(利率変動型積立終身保険)は、主契約にあたる終身保険の部分を貯金(アカウント)にした生命保険のことを言い、保険会社に都合のいい保険料の調整機能がついた特徴があります。

ここで言う保険料の調整機能とは、たとえば、現在加入している生命保険の保障を大きくした場合、その保険料は貯金にあたるアカウントから支出し、逆に、保障を小さくした場合は、アカウントに回すといったものになります。

大きな懸念は、貯金にあたるアカウントが0円(なし)という場合であり、これは実際にあり得る話であるほか、このようなことになってしまった場合、あると思っていた貯金部分がそもそも無いといった最悪な結末を迎えるわけでありますから、これまで解説した更新型の生命保険や抱き合わせの生命保険に加入した場合の結果と変わりないことになります。

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最良の生命保険ってどんなもの?

粗悪な生命保険を3つ解説させていただきましたが、まずは、これらの生命保険には絶対加入しないことを心がけ、合わせて、このような生命保険を勧める担当者は相手にしないことが、結婚後の2人の人生や家計のお金が良き方向に進むことは確かです。

悪い生命保険を知ったところで、今度は、良い生命保険ってどんなものなのか気になるところだと思いますが、一言で申し上げると「公的保険制度や公的年金制度を加味したシンプルな生命保険」です。

公的保険は、健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療保険などの公的な保険のことを指し、私たちは、国民皆保険制度の下、すべての国民が何かしらの公的保険に加入しなければならないことになっています。

加入している公的保険によって、保障される制度による違いがある場合もあるのですが、これらの保障を生命保険に反映させることで、無駄な保険料の支出を避けることができ、ロスの少ない生命保険に加入することができます。

はっきりと申し上げて、各々のファイナンシャルプランナー(FP)の知識と経験がものを言う内容です。

なお、こちらは参考情報となりますが、たとえば、病気やけがをして入院した場合に保険金が支払われる医療保険の加入をするのであれば、公的保険の高額療養費制度や健康保険の傷病手当金は、最低限知っておきたいものです。

高額療養費制度とは?生命保険の見直しにも役立つ高額療養費制度のポイントを紹介

傷病手当金とは?申請方法から支給金額の計算方法まで知っておきたいポイントを詳しく紹介

公的年金制度は、国民年金や厚生年金保険のことを指し、こちらも公的保険と同様に各種保障制度(障害年金・遺族年金など)があり、これらも加味して生命保険に反映させることで、無駄な保険料の支出を避けることができ、ロスの少ない生命保険に加入することができます。

こちらも、各々のファイナンシャルプランナー(FP)の知識と経験がものを言う内容です。

最後に、シンプルな生命保険についてですが、生命保険は、主契約と特約といった2つの契約から成り立っており、いわば、主契約はメイン、特約はサブの保障です。

重要なのは、ユーザーの皆さんにとって財産になる主契約の保障内容をしっかりとしたものにするところにあり、目先の保険料に捉われて主契約を小さく、特約を過大にしますと、抱き合わせ保険のような粗悪な生命保険になってしまう危険性が極めて高まります。

そのため、生命保険は、将来のお金を考えるファイナンシャルプランニングと同様に、短期的に目先の部分だけを見るのではなく、長期的にしっかりと確実な保障を受けられるような状態をキープしておく必要があるのです。

おわりに

結婚後の夫婦は、将来、子供の誕生、住宅購入、子供の進学、ご自身の老後生活など、たくさんのライフイベントが発生することが予測されますが、生命保険の加入は、これらのライフイベントに向けた準備の第一歩とも言えるでしょう。

また、生命保険に支出する保険料の支出割合は、家計の支出の上位を占めることも踏まえますと、いかに、賢く生命保険に加入するかが極めて重要であることもご理解いただけたと思います。

仮に、生命保険に加入する必要性がある夫婦の皆さんは、双方でしっかりと話し合い、本ページが、失敗しない最良な生命保険に加入することができる一助になれば幸いです。


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