今回のにわかトレーダーのコツコツFXブログでは、FX初心者が毎日トレードをすると失敗しやすい理由について、筆者の失敗談と共に紹介していきます。
はじめに、FX初心者の人で「毎日1000円の利益を得よう」ですとか「毎日10pipsを取ろう」などといった考え方で、毎日トレードを行っている人も中にはおられると思います。
実のところ、筆者自身もFX初心者の頃で、FXのトレードスタイルがスキャルピングだった頃は、先のような考え方で毎日トレードを行っていた時期もありました。
しかしながら、筆者の場合、トレード結果を振り返り過去検証を行ってみますと、時間を多く費やしている割にはお金が多く増えたという結果に結びにくく、むしろ失敗傾向にある割合の方が極めて高いことがわかりました。
もちろん、すべてのFX初心者の人に対して「毎日1000円の利益を得よう」や「毎日10pipsを取ろう」などといった考え方をするのは失敗しやすいと言い切るのはあまりにも横柄なことだと筆者も理解しています。
とはいえ、筆者が実際に経験した失敗談も合わせて読み進めていただくことで、少なくともFXで失敗しにくいヒントが得られるのではないかと思いながら、今回のにわかトレーダーのコツコツFXブログを綴っていきます。
目次
FX初心者が毎日トレードをすると失敗しやすい理由
FXで毎日トレードをするということは、基本的なトレードスタイルが「スキャルピング」または「デイトレード」であると考えられます。
これらのトレードスタイルの良し悪しは別として、FX初心者が毎日トレードをすると失敗しやすい理由について、筆者の失敗談も交えて個別に紹介していきます。
最初からFXで勝つイメージが先行し、FXで負けることを考えていない
FX初心者に限ったことではありませんが、一般に勝負事を行う場合、勝つイメージが先行し、負けることを前提に物事を考える人は少ないと思います。
しかしながら、FXでは、最初にエントリーしたポジションが、あらかじめご自身が決めた目標に届かないことが普通にあり、たとえば、以下のようなトレード経験をしたことはないでしょうか?
「毎日1000円の利益を得よう」と目標を立ててポジションをエントリーしたものの、900円の含み益から失速して目標利益の1000円にあと一歩届かなかった
「毎日1000円の利益を得よう」と目標を立ててポジションをエントリーしたものの、逆に1000円の含み損を抱えた
「毎日1000円の利益を得よう」と目標を立ててポジションをエントリーしたものの、含み損が増加していくことに耐えられずに、2000円の損失を確定させた
「毎日10pipsを取ろう」と目標を立ててポジションをエントリーしたものの、目標の10pipsにあと一歩届かなかった
上記は、ほんの一例ですが、筆者が固定の目標を決めてトレードを行っていた時は、これらのようなトレード経験を嫌というほど経験してきました。
最初のポジションエントリーで目標を達成できれば御の字なのですが、最初から目標を達成できない場合、2回目・3回目のポジションエントリーをする必要にかられ、目標を達成するのに不利な状況に置かれてしまうことに気が付く必要があります。
また、仮に、最初のポジションエントリーで目標を達成したとしても欲目が勝り、「もっと利益を得よう」などといった心理から無駄なトレードをしてしまうことも「FX初心者あるある」だと筆者は感じています。(もちろん筆者もやりました)
つまり、何かしらの目標を立てて毎日トレードをしたとしても、それが良い方向にいっても、悪い方向にいっても悪循環となる投資行動を無意識の内にしていることが多いと思われ、結果として失敗しやすい理由に結びつくと筆者は考えます。
エントリー根拠が弱い無理なトレードをしてしまう
仮に、最初のポジションエントリーで目標を達成できなかった場合、毎日の目標を達成するために焦りが生じることと思います。
焦りが生じるFXトレードは、言うまでもなく自分本位の都合の良いトレードにあたり、どちらかと言えば、エントリー根拠が弱い無理なトレードになりがちです。
値ごろ感でのエントリーや目標を達成するための無理なlotでのエントリーなど、おそらく、何かしらの理由をつけた自分本位のエントリーをされてはいないでしょうか?
損切りが遅く、大きな含み損を抱えやすくなる
最初のポジションエントリーで目標を達成できなかった場合、エントリー根拠が弱い無理なトレードになりがちになるほか、次にエントリーしたポジションに対して、極めて損失を認容しづらくなると思います。
なぜならば、最初のエントリーで損失を被った分を次のエントリーで取り返すためにトレードを行っているからです。
2回目に取ったポジションは、「少なくとも絶対に利益を上げなければならない」ですとか「また負けたくない」といった心理が働いてしまうことが十分考えられ、結果として、損切りが遅く、大きな含み損を抱えやすくなることが予測できます。
正に、負のスパイラルです。
利益確定(利食い)に後悔して、次のトレードが雑になる
仮に、最初のポジションエントリーで目標を達成できた場合、まずは優越感に浸ることになると思います。
この時、場合によっては欲目が勝ることで「もっと利益を得よう」などといった心理が働き、チャートを見た時、利益確定(利食い)したポジションをもう少し長く保有していれば、もっと大きな利益を上げられたと後悔することもおそらくあるでしょう。
このような心理の状態で、再びFXトレードを行ってしまいますと、まずは何のために目標を立てているのか、その意味が全く無くなってしまいます。
また、次のトレードが雑になってしまうことも十分に考えられ、最悪な場合、目標を達成してあったのにも関わらず、逆に損失を被ってトレードを終了するなんてことも普通にあり得るでしょう。(もちろん筆者もやりました)
ポジションエントリーを多く行うことは失敗するリスクも高まる
FX初心者が毎日トレードをするということは、少なくともポジションエントリーの回数が多くなると考えることもできます。
この時、ポジションのエントリー回数が多いということは、リターン(利益)を得られるチャンスが増える一方で、損失を被ることでトレードが失敗するリスクも高まることを意味します。
そのため、できる限り、1回のポジションエントリーで小さな目標を達成することに捉われるのではなく、大きなリターン(利益)を取りにいく、いわゆる損小利大のトレードを心がけるように努めることが、結果として失敗するリスクを低くさせられることをFX初心者の人は特に知っておく必要があると筆者は感じています。
参考情報【FXで毎日の目標を達成するために必要なpipsと必要証拠金の目安】
ここまで、FX初心者が毎日トレードをすると失敗しやすい理由について、トレードの流れに沿って紹介させていただきました。
筆者個人の主観となりますが、FX初心者は、毎日トレードをすることで「毎日1000円の利益を得よう」ですとか「毎日10pipsを取ろう」固執した考え方を見直しされることを強くおすすめします。
とはいえ、どうしても毎日の目標を達成するための目安を大まかにでも知っておきたいといったFX初心者の人もおられると思います。
そこで本項では、参考情報となりますが、FXで毎日目標を達成するために必要なpipsと必要証拠金の目安について、一覧表にまとめて紹介します。
なお、必要証拠金の目安は、ドル/円の例とし、取引をするFX会社によって必要証拠金が異なることをあらかじめご留意ください。(極端な金額の違いはありません)
毎日1000円の利益を得るために必要なpipsと必要証拠金の目安
lot数(1000通貨) | 必要pips | lotあたりの必要証拠金の目安(ドル/円) |
0.1lot | 100pips | 4,300円 |
0.5lot | 20pips | 21,500円 |
1lot | 10pips | 43,000円 |
2lot | 5pips | 86,000円 |
毎日3000円の利益を得るために必要なpipsと必要証拠金の目安
lot数(1000通貨) | 必要pips | lotあたりの必要証拠金の目安(ドル/円) |
0.1lot | 300pips | 4,300円 |
0.5lot | 60pips | 21,500円 |
1lot | 30pips | 43,000円 |
2lot | 15pips | 86,000円 |
毎日5000円の利益を得るために必要なpipsと必要証拠金の目安
lot数(1000通貨) | 必要pips | lotあたりの必要証拠金の目安(ドル/円) |
0.1lot | 500pips | 4,300円 |
0.5lot | 100pips | 21,500円 |
1lot | 50pips | 43,000円 |
2lot | 25pips | 86,000円 |
毎日10000円の利益を得るために必要なpipsと必要証拠金の目安
lot数(1000通貨) | 必要pips | lotあたりの必要証拠金の目安(ドル/円) |
0.1lot | 1000pips | 4,300円 |
0.5lot | 200pips | 21,500円 |
1lot | 100pips | 43,000円 |
2lot | 50pips | 86,000円 |
一覧表を全体的に比較して考えられること
前項で紹介した一覧表を全体的に比較して考えられることとして、大きな利益を上げるためには、少額のlotで多くのpipsを獲得するか、大きなlotで目標を達成するためのpipsを獲得するかのいずれかであることがわかります。
今回の一覧表では、ドル/円を例として紹介しましたが、通貨ペアの特性上、ドル/円で毎日100pipsを獲得し続けることは現実的に不可能です。
なぜならば、ドル/円は、値動きが極端に荒いわけではないことに加え、特に、FX初心者には、毎日100pipsを獲得できるほどのトレードスキルが備わっているとは言えないからです。
そのため、ドル/円に限らず、他の多くの通貨ペアの特徴を知り、その良さを活かしたトレードを行っていくことが求められます。
なお、以下記事では、FX初心者を対象に少額の預託証拠金で稼ぎやすいおすすめの通貨ペアを紹介しておりますので、気になる人は合わせて読み進めてみることをおすすめします。
FX初心者は「余裕を持ったトレード」を行うと失敗しにくい
毎日FXトレードを行い、ご自身が決めた目標を毎日達成し続けていくことは、一般的に考えてとても難しく大変です。
そのため、まずは「余裕を持ったトレード」を行っていけるように考え方を改めてみることをおすすめ致します。
具体的には、以下の通りです。
少額のlotでポジションをエントリーし、無理なくコツコツ獲得pipsを積み重ねる
利益の幅と損切りの幅を大きく広げてゆったりしたトレードを行う
長い時間をかけて獲得pipsを大きく伸ばす
毎日利益を上げるのではなく、1日あたりの獲得利益を大きくすることを意識する
たとえば、1ヶ月あたり30日だとしますと、毎日1000円の利益を得るということは、1ヶ月で30,000円の利益を得ることと同じです。
そのため、先に紹介した考えで、毎日1000円の利益を上げると考えるよりも、1ヶ月の時間を有効に活用し、1ヶ月で30,000円の利益を上げると考えた方が無駄なポジションエントリーや失敗を避けやすくなります。
参考情報【1ヶ月30,000円の利益を得るために必要なpipsと必要証拠金の目安】
lot数(1000通貨) | 必要pips | lotあたりの必要証拠金の目安(ドル/円) |
0.5lot | 600pips | 21,500円 |
1lot | 300pips | 43,000円 |
2lot | 150pips | 86,000円 |
3lot | 100pips | 129,000円 |
1ヶ月30,000円の利益を得るためには、1lotで300pipsを獲得すれば良いことになり、1日あたりの平均獲得pips数は10pipsです。
仮に、1ヶ月が4週間あったとしますと、1週間あたり75pipsを獲得すれば良いことを意味し、長い時間をかけて75pipsを獲得することは現実的に十分可能です。
また、値動きの激しい通貨ペアを選択してトレードを行った場合、1週間で100pipsや200pips獲得することも現実的に十分可能です。
このように、毎日といった短期目線で考え方を固執してしまいますと、本来得られるはずの利益を強制的にストップさせてしまったり、無駄に多くのポジションを何度も取ることになるリスクを抱えるため、失敗する可能性が高くなるのはある意味「必然」と言えます。
とはいえ、目標を達成するための考え方やトレードの仕方をほんの少し工夫するだけで、失敗しにくいトレードが行え、かつ、目標としている利益が得られやすくなる可能性が高くなるのです。
おわりに
今回のにわかトレーダーのコツコツFXブログでは、FX初心者が毎日トレードをすると失敗しやすい理由について、筆者の失敗談と共に紹介させていただきました。
FXのトレードスタイルには、スキャルピングやデイトレードのほか、スイングトレードやポジショントレードもありますが、決してスキャルピングやデイトレードを否定しているわけではありません。
FXで重要なのは、損失を小さく、利益を大きくする損小利大のトレードを行うことです。
そのため、このようなトレードをFX初心者の内からしっかりと行える習慣をつけてもらいたいといった筆者の想いも込めた結果が「長い時間をかけて余裕を持ったトレードをすることが大切」といった結論に行きついたとご理解をいただけたら幸いです。
長い時間をかけますと、毎日といった縛りに束縛されることがなくなり、トレードに余裕が生まれるはずです。
また、大きな利益を得たい場合は、適宜、lot数を上げつつも、やはり時間をかけて多くのpipsを獲得するように心がけることで失敗しにくくなると思われます。
ちなみに筆者は、今回ご紹介した考え方を実践することによって、トレード結果が激的に改善されました。
もちろんすべてのFX初心者の人に合うものではありませんが、トレード手法に右往左往している人やトレードの方向性がしっかりと決まっていない人は、半信半疑でまずは試してみてはいかがでしょうか。