本ページでは、FXでボリンジャーバンドの見方・使い方を知るとトレンド転換が簡単に予測しやすい理由を紹介します。
はじめに、FXトレードで利益を得るためには、自分が売り買いしたポジションが予想通りに値動きしなければなりません。
このとき、自分の予想に自信を持って根拠のあるトレードをしたいと思う人は多いはずです。
また、これからの為替相場がどちらに値動きするのか?トレンド転換するタイミングはどのあたりなのか?を簡単に知りたい人も多いことでしょう。
そこで本ページでは、これらが簡単に行えるボリンジャーバンドの見方・使い方と大切なポイントを簡単に紹介します。
目次
- 1 【要点のみ簡単に】ボリンジャーバンドを使ったFXのテクニカル分析とは
- 2 【+2σ・+3σ・−2σ・−3σが重要】ボリンジャーバンドの見方・使い方のポイント
- 3 【必ず確認してください】ボリンジャーバンドの見方・使い方の重要な注意点
- 4 【週足基準のスイングトレード】私のボリンジャーバンドの見方・使い方を紹介
- 5 【売り手と買い手の心理を考えると簡単】ボリンジャーバンドの収束確率が理にかなっている理由
- 6 【重要な経済指標】大きく値動きしたときこそ「長期足」のチェックを忘れずに
- 7 【大きなリスク】ファンダメンタルズによる影響はテクニカル分析がきかない
- 8 【おわりに】FXでボリンジャーバンドの見方・使い方を知るメリットを考える
【要点のみ簡単に】ボリンジャーバンドを使ったFXのテクニカル分析とは
まずは、ボリンジャーバンドを使ったFXのテクニカル分析について、要点のみ簡単に紹介します。
ボリンジャーバンドとは、統計学を基にしてFXの相場を分析するテクニカル指標です。相場のボラティリティ(変動性)を一定期間のデータから測定することで、今後の価格変動範囲を予測するのが特徴です。
出典:SBIFXトレード ボリンジャーバンド=統計学に基づいた相場分析の指標より引用
上記解説で重要になるのが「今後の価格変動範囲を予測するのが特徴」といったところです。
ここまでを見ますと、具体的にどのように予測したら良いのか?その方法を知りたいと思うのは当然です。
そこで次項では、ボリンジャーバンドの簡単な見方・使い方を紹介します。
【+2σ・+3σ・−2σ・−3σが重要】ボリンジャーバンドの見方・使い方のポイント
ボリンジャーバンドの見方・使い方を知るためには、まずもって「ボリンジャーバンドの構成」と「収束確率」を知る必要があります。
はじめに、ボリンジャーバンドの基本構成は以下の通りです。
ボリンジャーバンドは「+2σ」「+1σ」「移動平均線」「−1σ」「−2σ」という5つの線、さらに「+3σ」と「−3σ」を加えた7つの線(バンド)で構成され、このσ(シグマ)という標準偏差を基にして計算が行われます。
出典:SBIFXトレード ボリンジャーバンド=統計学に基づいた相場分析の指標より引用
FXでテクニカル指標であるボリンジャーバンドを選択しますと、上記図のように「7つの線」が表示されます。
この7つの線のうち、特に重要なのが「移動平均線」と「+2σ・+3σ・−2σ・−3σ」の合計5つの線です。
なぜ、これら5つの線が特に重要になるのか?は、次項で紹介する収束確率を知ると簡単にわかります。
なお、口座開設をしているFX会社によっては、「+3σ」と「−3σ」を表示できないものもある点に注意が必要です。
【トレンド転換を簡単に予測】ボリンジャーバンドの収束確率
ボリンジャーバンドで、特に重要なのが「移動平均線」と「+2σ・+3σ・−2σ・−3σ」の合計5つの線であることを紹介しました。
そして、重要になる理由は「収束確率」であることも紹介しています。
ここで、重要になる収束確率は以下の通りです。
・+1σ〜−1σのライン内に収まる確率:約68.3%
・+2σ〜−2σのライン内に収まる確率:約95.5%
・+3σ〜−3σのライン内に収まる確率:約99.7%
出典:SBIFXトレード ボリンジャーバンド=統計学に基づいた相場分析の指標より引用
上記確率の意味を言葉に置き換えるとわかりやすくなります。
まず、仮に、ローソク足が「+2σ」付近のラインにあったとき、その後、約95.5%の確率で「下落する」と予測できます。
また、仮に、ローソク足が「+3σ」付近のラインにあったとき、その後、約99.7%の確率で「下落する」と予測できます。
つまり、ローソク足が「+2σ」もしくは「+3σ」付近にある場合、その後、上昇から下降のトレンド転換をするだろうと簡単に予測できるわけです。
したがって、上記付近にローソク足があるとき「売り」のポジションを持つことによって、トレンド転換した後に利益を得られやすくなるといえます。
まず、仮に、ローソク足が「-2σ」付近のラインにあったとき、その後、約95.5%の確率で「上昇する」と予測できます。
また、仮に、ローソク足が「-3σ」付近のラインにあったとき、その後、約99.7%の確率で「上昇する」と予測できます。
つまり、ローソク足が「-2σ」もしくは「-3σ」付近にある場合、その後、下降から上昇のトレンド転換をするだろうと簡単に予測できます。
このように、FXでボリンジャーバンドの見方・使い方を知るとトレンド転換が簡単に予測しやすくなるわけです。
【必ず確認してください】ボリンジャーバンドの見方・使い方の重要な注意点
ボリンジャーバンドの見方・使い方を知りますと、トレンド転換が一目で予測できる大きなメリットを得られます。
しかし、見る時間足が「長期の時間足」であればあるほど、その効果を発揮する点が極めて重要な注意点になります。
具体的には、月足・週足・日足といった長期足であればあるほど、効果を発揮します。
その一方で、1分足・5分足・15分足といった短期足の場合、大きな流れに逆らう「逆張り」のトレードをしてしまうデメリットが生じます。
上記15分足の画像(緑枠)を見ますと、大きな上昇トレンドであることが確認できます。
このとき、収束確率だけを意識してトレードをしますと、大きな上昇トレンドに対して逆張りのトレードをしています。
結果、大きな含み損を抱える原因になるため、ここを注意してほしいと伝えたいわけです。
【週足基準のスイングトレード】私のボリンジャーバンドの見方・使い方を紹介
私は普段「週足基準のスイングトレード」を行い、ボリンジャーバンドを使ったFXトレードをしています。
そして、これまで紹介した内容を基に最初は「逆張り」ですが、時間をかけてトレンド転換し、結果として「順張り」となるトレードを心掛けています。
本ブログを作成・公開している日は、2022年9月18日(日)です。
上記画像は「ユーロ/ポンド」の週足となりますが、「+2σ」と「+3σ」の間にローソク足があることを確認できます。
このように、長期足で、かつ、「+2σ」と「+3σ」の間にローソク足があるということは、今後、数週間でトレンド転換して下落する可能性が高いことを一目で予測できます。
すでに、「ユーロ/ポンド」の通貨ペアに対して「売りポジション」を持っているのですが、現在は含み損の状態です。
しかしながら、これまで紹介したボリンジャーバンドの見方・使い方を知っていることで、これが含み損から含み益に転じる可能性は大いにあるといえます。
また、金利の低いユーロを売って、金利の高いポンドを買うトレードをしているため、プラスのスワップポイントも得られています。
つまり、スワップポイントをもらいながら、利益に転じるのを時間をかけて待つことができるわけです。
このように、ボリンジャーバンドを使って多くの通貨ペアの長期足をチェックし、買われすぎ・売られすぎのものを狙うのは期待値(確率)を追うトレードを行う意味において効果的です。
【攻めながら守る】私は「定期的」なナンピンを必ず行っています
私のトレードは、逆張りからのスタートとなるため、一時的に含み損になる場合が多いです。
そのため、攻めながら守るトレードをする意味で「定期的なナンピン」を必ず行っています。
ナンピンについては、上記関連記事で紹介しておりますので、気になる人は合わせて読み進めてみてください。
なお、定期的なナンピンを行う際、必ず私は「マルチタイムフレーム分析」を使い、かつ、最後に投じたポジションが含み損である場合に実行しています。
マルチタイムフレーム分析については、以下の関連記事で紹介しています。
具体的には、8時間足を使って行う場合が多く、8時・16時・日付をまたいだ0時の3回は、チャートをチェックしてナンピンの実行を判断しています。
【売り手と買い手の心理を考えると簡単】ボリンジャーバンドの収束確率が理にかなっている理由
ボリンジャーバンドの収束確率は、売り手と買い手の心理を考えると簡単に納得することができます。
こちらについては、すでに紹介した「ユーロ/ポンドの週足チャート」を見ながら考えてみましょう。
まず、買い手の心理です。
ユーロ/ポンドの買いポジションを持っている人の多くは、含み益が生じたポジションを保有していることが予測できます。
このとき、買い手は、利益確定する際、できる限り多くの利益を残したいと考えます。
つまり、現在「+2σと+3σの間」にあるローソク足は、今後下落する可能性が高いことを示唆していることから、現在の含み益が減ってしまうかもしれないと考えるでしょう。
そのため、決済して利益確定するための反対注文(今回の場合は「売り注文」)が多くなると予測できます。
次は、売り手の心理です。
売り手としますと、ボリンジャーバンドの収束確率を考えたとき、売りポジションを持つことで利益を得られる可能性が高いと考えます。(私も同様)
そのため、新規で「売り注文」を出します。
このように、買い手側および売り手側の双方が「売り注文」を出し、売りが多くなることが予測されます。
これによって、為替相場が今後下降すると考えられ、ボリンジャーバンドの収束確率は理にかなっているといえるわけです。
仮に、自分が逆のポジションを持っていた場合の心理や行動も考えますと、ポジションエントリーの根拠として役立つでしょう。
【重要な経済指標】大きく値動きしたときこそ「長期足」のチェックを忘れずに
FXでは、基本的に毎日どこかの国の経済指標が発表されます。
そして、重要な経済指標ほど、為替が「大きく値動き」しやすくなることが一般的です。
たとえば、毎月発表される「各国の政策金利」や「米国雇用統計」がイメージしやすいでしょう。
このとき、一時的な大きな値動きだけでなく、大きく値動きをしたときこそ「長期足」のチェックを忘れずにしたいものです。
重要な経済指標によって、為替が大きな値動きをした場合、大きく値動きした方向へ順張りすることで利益を得られやすいことは確かです。
その一方で、少し時間が経過しますと、一気に逆の方向へ大きく値動きすることもあります。
なぜ、このようなことが起こるのか?
為替が大きく値動きしますと、同じ方向へポジションを入れたくなる気持ちはとてもよくわかります。
しかし、このようなときこそ一旦落ち着いて、長い目でみたときどうなのか?大きな跳ね返りがないまま伸びそうなのか?を冷静に考えたいものです。
【大きなリスク】ファンダメンタルズによる影響はテクニカル分析がきかない
私のトレード方法も含め、今回紹介しているボリンジャーバンドの見方・使い方は「テクニカル分析」の1つです。
このとき、世界情勢の影響による為替相場の流れ(ファンダメンタルズ)は、ボリンジャーバンドに限らずテクニカル分析がきかない点に注意が必要です。
つまり、予期せぬ事態が起こったことによって、予期せぬリスク(損失)を被ることがあることを意味します。
上記画像は、ユーロ/オーストラリアドルの週足チャートです。
緑枠を確認しますと、大きな上ヒゲが生じていることを確認できます。
これは「2020年3月15日の週」で、いわゆる「新型コロナウィルスの影響によって為替が毎日乱高下したとき」です。
新型コロナウィルスによって、株価や為替相場は大きく乱高下した時期で、誰も予期せぬ大きな出来事が起こったときでもあります。
このように、ファンダメンタルズの影響を受けてしまいますと、テクニカル分析がきかずに大きなリスクを負う可能性がある点に留意しておかなければなりません。
この週は、始値が1.78497で、高値が1.98123ですから、1週間で一時的に約19円62銭も為替相場が上昇したことになります。
【おわりに】FXでボリンジャーバンドの見方・使い方を知るメリットを考える
FXトレードにおいて、為替相場は常に上下変動します。
このとき、どのくらいまで為替相場が上昇するのか?どのくらいまで為替相場が下降するのか?根拠を持って予測できることは大きな強みになります。
ボリンジャーバンドは、逆張りだけでなく順張りとして使うこともできるテクニカル指標ですが、普段行っているトレード手法によって使い方を変える必要もあります。
少なくともスキャルピングを行っている人とスイングトレードをしている人では、ボリンジャーバンドの見方・使い方は大きく異なるでしょう。
しかし、長期足における「収束確率」は極めて信頼度が高いシグナルであることは確かです。
この特徴を知って、ボリンジャーバンドの見方・使い方をシンプルに行うだけでも、思い描いた結果を得られる期待値は大いに高まるのではないか?と私は思っています。
テクニカル指標は、何を使えばよいのか迷っている人や結果がなかなか出せずにトレード判断に迷っている人は、1つの参考・試しに使ってみてはいかがでしょう?
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