このコンテンツは、秋田県秋田市の独立系FP事務所、佐藤元宣FP事務所が作成・公開しているものです。
先日から風邪っぽい体調不良になっている僕は、この体調不良がきっかけで、あることを思いつきました。
それは、タイトルにもありますように、投資初心者や多くの方に対して資産運用における元本割れをもっと簡単・シンプルに正しく伝えられるはずだということです。
さらに、読み手の方(自分自身)がこれまでの人生を振り返ったとき、資産運用における元本割れは、至って普通と思えることでしょう。
具体的にどういったことなのか?流れに沿って伝えたいと思いますので、ぜひ、最後まで読み進めていただければと思います。
目次
自分自身のこれまでの人生を振り返って折れ線グラフに表してイメージ
上記、折れ線グラフは、仮に2014年に誕生した自分が2020年までの7年間における人生の良し悪しをグラフ化したものとイメージしてください。
たとえば、2016年から2017年の1年間は、体調不良が続き、病気がちであまり良い年とはいえませんでした。
その後、徐々に体調が回復し、すくすくと大きく成長。
2019年には、たまたま遊んでいて、大きなケガをしてしまったから、折れ線グラフも下降ぎみ。
2020年には、交通事故に遭ってしまい、命の危険を伴った。
7年間の軌跡を振り返ったとき、良い年も悪い年もありました。
資産運用もこれと同じように考えるとわかりやすくなるはずです。
要は、ずーっと右肩上がりで良いことばかりではなく、時には、悪いこともあって、一時的に下落(下降)して儲けが少なくなってしまうことだってあるということです。
だけど、手じまいをするとき(資産運用を終えるとき)たくさんの利益を得られ、自分が思い描いた目標や目的を達成したときに、資産運用をやってよかったと思うことでしょう。
自分の人生を振り返ったとき、山あり谷あり、良かったことも悪かったこともあったけど、自分の人生は本当にいい人生だったと言える最期を迎えるのと同じではないでしょうか?
資産運用の推移を簡単な金額に置き換えて、元本割れを知ろう
ここからは、上記折れ線グラフの価格推移を簡単な金額に置き換えてみます。
1.2014年1月に、資産運用として100万円の投資を開始した。
2.2015年夏ごろ、パフォーマンスが「+30%」となり、評価損益が130万円(100万円×1.3 → 投資元本100万円 含み益(後述します)30万円)になった。
3.2016年夏ごろ、世界情勢が悪い方向へ変化し、パフォーマンスが「1%」へ減少となり、評価損益が101万円(100万円×1.01 → 投資元本100万円 含み益1万円)になった。
4.2018年秋ごろ、世界情勢が徐々に良い方向へ変化し、パフォーマンスが「60%」へ上昇となり、評価損益が160万円(100万円×1.6 → 投資元本100万円 含み益60万円)に。
5.2019年1月ごろ、再び世界情勢が悪い方向へ変化し、パフォーマンスが「30%」へ減少。評価損益が130万円(100万円×1.3 → 投資元本100万円 含み益30万円)になった。
6.2019年秋ごろから2020年春ごろ、価格が再び大きな上昇をし、良かった流れが、一気に下落するような経済ショック(パニック)がたまたま起こった。
資産運用の元本割れを簡単・シンプルに正しく知るためには、緑枠にある「含み益」と反対の意味にあたる「含み損」の意味を知る必要があります。
決して難しくない。
とっても重要で大事だから、毛嫌いしないで読み進めて。
きっとわかりやすいと思ってくれるはず。
資産運用の【含み益】と【含み損】とは?
株式など資産の時価が取得価額(帳簿価額)より上回っている時の差額(未決済の利益)をいいます。一方、時価が取得価額(帳簿価額)を下回っている時の差額(未決済の損失)を含み損といいます。
出典:JPX 日本取引所グループ 用語集 含み益より引用
上記の解説を基に、先に緑枠で紹介した「2」を例に、含み益と含み損のイメージを伝えます。
・2015年夏ごろ、パフォーマンスが「+30%」となり、評価損益が130万円(100万円×1.3 → 投資元本100万円 含み益 30万円)になった。
※この時点で、30万円を儲けているから、手じまいして資産運用を終えたい。30万円の利益を確定させたい。
このような場合、決済注文(資産運用、もうやめまーすといった手続き)をします。ネットでの手続きは「決済」をポチっとクリック・タップなどでOK!簡単。
決済注文をした後、130万円を受け取ることで、無事、資産運用は成功(投資元本100万円、確定利益30万円)
含み益は、決済注文をして利益を確定させる「前」の利益です。
今度は、同様の例で反対意味である含み損のイメージを紹介します。
・2015年夏ごろ、パフォーマンスが「-30%」となり、評価損益が70万円(100万円×30%のマイナス → 投資元本100万円 含み損 30万円)になった。
※この時点で、30万円も損失している状態だし、これ以上、損をしたくない。だから、30万円の損失で手じまいして資産運用を終えたい。
このような場合、決済注文(資産運用、もうやめまーすといった手続き)をします。ネットでの手続きは「決済」をポチっとクリック・タップなどでOK!簡単。
決済注文をした後、70万円を受け取ることで、残念ながら、資産運用は失敗(投資元本70万円、確定損失30万円)
含み損は、決済注文をして損失を確定させる「前」の損失です。
上記、含み損の意味がわかれば、資産運用の元本割れを正しく知ることができます。
【独立系FP佐藤元宣のひとりごと】資産運用における元本割れよりも重要なポイント
最後に【独立系FP佐藤元宣のひとりごと】として、強く伝えたいことを綴ります。
まずは、含み益と含み損の意味を知ってもらいました。
どちらのパターンであっても「自分自身の投資判断によって利益も損失も確定させている」わけです。
たとえば、2018年秋ごろに、この金融商品へ100万円を投資したとしましょう。
投資を始めてすぐに、大きな暴落が起こってしまい、大まかにパフォーマンスが「-25%」程度になり、含み損が25万円となりました。
この時点で、資産運用(投資)はやっぱりダメだ!これ以上、損をしたくない!といった人は、自分自身の投資判断によって25万円の損失を確定させる人もいるでしょう。
一方、暴落はたまたま一時的なもの!資産運用の目的(ゴール)は、まだ達成してないし!といった余裕のある人はどうでしょう?
含み損が25万円となり、100万円の投資元本以上に損失が割り込んでいます(元本割れ)
しかし、余裕があるからこそ、そのまま時間をかけてお金が成長をするのを待っています。
結果、2019年秋から冬頃には、投資を開始してからパフォーマンスが「+20%」程度に上昇しています。
(投資元本100万円・含み益20万円)
このように、元本割れをすることは、一時的に起こることもあり、どうでもいいんだ。
重要なのは、資産運用をする目的とゴールをあらかじめ決めておき、ぶれない自分自身の投資判断を信じることだ。
資産運用を行い、仮に元本割れした場合であっても、自分自身の投資判断が利益もしくは損失を確定させることになる。
ちまたのさまざまな情報では、元本割れ、元本割れと馬鹿みたいにうるさいし見聞きするだけでウンザリ。
最後にもう一度だけ。
資産運用には、株式投資、投資信託への投資、FX(為替)への投資、暗号資産(仮想通貨)への投資、債券、保険などさまざまな種類があります。
資産運用の目的とゴールをあらかじめ決めたとき、適している資産運用の方法と不適な方法があります。
そのため、それぞれ資産運用の特徴を学び、活かしていくことが大切。
ライフプランやリタイアメントプランをはじめ、資産運用をするのに何か大きな目的がある場合。
資産運用を賢く活用して、自分の時間とお金を活かしたい場合。
資産運用についてどうしたら良いのか?わからない、不安がある、疑問があるなど。
そのような人は、当事務所をはじめとして専門家への相談・アドバイスを聞いてみるのが望ましいでしょう。
結びが事務所PRみたいな形になってすみません。
佐藤元宣FP事務所 代表 佐藤元宣




